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美浜原発3号機が再稼働、運転開始40年超の再稼働は初

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 関西電力は23日、美浜原子力発電所3号機(福井県美浜町、出力82・6万キロ・ワット)を再稼働させた。運転開始から40年を超えた原発の運転期間を「原則40年」と制限したルールの下で初の40年超運転となる。2011年5月に定期検査に入って以来、約10年ぶりの運転再開で、安全性が確認された原発の長期的な活用に向けた第一歩となる。

関西電力美浜原発3号機の中央制御室で起動の操作をする運転員らを映す中継モニター(代表撮影)(23日午前10時、福井県美浜町の関西電力原子力事業本部で)
関西電力美浜原発3号機の中央制御室で起動の操作をする運転員らを映す中継モニター(代表撮影)(23日午前10時、福井県美浜町の関西電力原子力事業本部で)

 東京電力福島第一原発の事故後、原発の運転期間は原則40年と定められたが、安全性が確認され、原子力規制委員会から認可を受けた場合は、1回に限り最大20年間延長できる。美浜3号機は、規制委の安全審査に合格して2036年まで運転期間が延長されている。

 関電は再稼働に向けた検査を22日までに終えた。23日は原子力規制庁の職員らが立ち会う中、午前10時に核分裂反応を抑えるための制御棒を順次引き抜く作業を始め、原子炉を起動させた。

再稼働した美浜原発3号機(手前、奥は手前から2号機、1号機)(23日午前10時8分、福井県美浜町で、読売ヘリから)=枡田直也撮影
再稼働した美浜原発3号機(手前、奥は手前から2号機、1号機)(23日午前10時8分、福井県美浜町で、読売ヘリから)=枡田直也撮影

 関電によると、24日午前1時頃には、原子炉内の核分裂反応が安定して続く「臨界」に達する。7月3日に発電機と送電網を接続する「並列」と呼ばれる操作を行い、調整運転を経て、7月27日から営業運転に入る見通しだ。

 ただ、美浜3号機は新たに義務づけられたテロ対策施設の建設が期限までに間に合わないため、10月23日には再び運転を停止し、定期検査に入る。

 国内の原発は8割以上が1990年代以前に建設され、現時点で美浜3号機を含め、16基が運転開始から30年を超える。東日本大震災後、東電の福島第一、第二原発の計10基を除き、関電の美浜1、2号機など計14基が採算性の問題などから廃炉を決めた。原発の長期的な活用は、夏や冬の電力不足の回避につながる。運転中に二酸化炭素を排出しない原発は、地球温暖化対策にも貢献できる。

 国内の原発で40年超の運転延長の認可を受けたのは、他に、関電の高浜原発1、2号機(福井県高浜町)と、日本原子力発電の東海第二(茨城県東海村)の3基がある。再稼働に必要な地元同意を得た高浜1、2号機はテロ対策施設完成のメドがたっていない。東海第二原発は、地元同意を得られていないため、いずれも当面、再稼働は見込めない状況だ。

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2148170 0 経済 2021/06/23 10:19:00 2021/06/23 15:02:43 2021/06/23 15:02:43 再稼働した美浜原発3号機(手前、奥は手前から2号機、1号機)(23日午前10時8分、福井県美浜町で、本社ヘリから)=枡田直也撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210623-OYT1I50041-T.jpg?type=thumbnail

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