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請求書管理 委託広がる…電子データ化 出社抑制

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請求書管理を外部委託したイードは、分厚いファイルで保存する手間が減った(東京都中野区で)
請求書管理を外部委託したイードは、分厚いファイルで保存する手間が減った(東京都中野区で)

 新型コロナウイルスの感染拡大を機にテレワークを採用した企業の間で、請求書管理を外部に委託する動きが広がっている。書類の処理で出社せざるを得ないケースが多いからだ。政府が力を入れる電子化の浸透には時間がかかっており、需要の増加が期待される。

 インターネットのサイトを運営するイード(東京都中野区)は今年1月、請求書の管理代行サービスを使い始めた。運営するベアテイル(東京都千代田区)が請求書を受け取ってデータ化し、イードの社員がパソコンで閲覧できるようになった。

 イードは昨春の緊急事態宣言を受けてテレワークを採用し、約150人の社員の出社率を2割程度まで下げた。しかし、請求書を処理するために出社する社員は多く、在宅勤務で漏れも目立ったという。経理担当者は「確認の負担が減った」と話す。

 名刺管理アプリのSansan(サンサン)の調査によると、非財務部門の社員の8割超が「請求書関連の業務で出社する必要がある」と答えたという。同社も昨年5月から代行サービスを始めた。家計簿アプリのマネーフォワードも参入を検討している。

 紙の請求書を処理するために、出社する手間を減らすには、発行段階から電子化を促す必要がある。日本商工会議所によると、売上高1000万円以下の企業の7割が請求書を手書きで作成しているという。働き方を見直すのに抵抗もあり、移行は簡単ではない。

 このため、政府は「脱ハンコ」とともに、書類の電子化に向けた規制緩和を進めている。来年には、請求書の帳簿を電子データで管理したいという企業に必要だった税務署の事前承認を廃止する。

 電子化を巡っては、消費税の軽減税率に合わせて実施している「インボイス(税額票)」が普及を促すと期待される。事業者が取引ごとの消費税率や税額などを記入する制度で、23年の本格導入後は、請求書の発行側も控えの保管が必要になるからだ。

 ただ、マネーフォワードの山田一也執行役員は「電子化された請求書などを自社で管理するのではなく、紙での運用のまま、管理を委託する企業は一定数出てくるだろう」と話している。

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2195038 1 経済 2021/07/10 05:00:00 2021/07/10 05:00:00 2021/07/10 05:00:00 請求書管理を外部委託したイードでは、分厚いファイルで保存する手間が減った(東京都中野区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210709-OYT1I50173-T.jpg?type=thumbnail

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