五輪スポンサーに明暗、巣ごもり需要好調・CM見送り…ギョーザが話題に

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 8日閉幕した東京五輪は、コロナ禍で開催を巡る世論が割れ、開幕直前には開会式を巡る不祥事が相次いでスポンサー企業は難しい対応を迫られた。開幕後は日本選手の活躍で「巣ごもり観戦」の商機や広告効果を生んだ一方、コロナ感染の急拡大で客足が鈍る企業もあり、明暗が分かれた。

 ■ 無観客に照準

 スポンサーは協賛金額などに応じて4ランクに分かれる。可能な広告活動の範囲が異なり、ランクが上がるほどPRの機会は多くなる。

 アサヒビールは、会場でビールなどの酒類を販売できる契約を結んでいたが、大半が無観客となったことを受け、期間限定の6缶パックを投入するなど自宅観戦向けに照準を絞って販促活動を展開した。

 7月下旬には、主力の「スーパードライ」の缶商品の売れ行きが前年に比べて約3割増と好調だった。8月に入っても前年超えが続き、広報担当者は「自宅での観戦ニーズへの需要に対応できた」と話した。

 AOKIでは、ジャケットの裏側に東京五輪エンブレムのタグを入れたスーツの販売が開幕後、1・2倍に増えた。2019年夏の販売開始から、シリーズ累計販売数は3万着を突破。「メダルラッシュで五輪に対する関心が急速に高まった」(広報)という。

 味の素は、選手村に冷凍ギョーザや春巻きなどを提供した。米国の7人制ラグビー選手が「世界一おいしいギョーザが選手村にある」と食べる様子をSNS上に投稿し、ネットニュースになるなど話題となった。子会社「味の素冷凍食品」の公式ツイッターでは「日本のギョーザも金メダルを獲得したようです」と喜びのコメントを投稿した。

 ■ 家電商戦は二極化

五輪商戦で売れ行きが好調だったテレビ(7月15日、ノジマミッテン府中店で)
五輪商戦で売れ行きが好調だったテレビ(7月15日、ノジマミッテン府中店で)

 スポンサー以外でも、一部家電の商戦が盛り上がった。ノジマでは、高精細で速い動きに強い有機ELテレビや録画レコーダーが売り上げを伸ばした。「日本選手の活躍もあって、期間中も好調な売れ行きが続いたのでは」(広報)とみている。

 黒物家電だけでなく、試合観戦とともに「家飲み」を楽しむための商品も売れた。炭酸水メーカーの7月の販売はコロナ禍前の19年7月の約6倍に上ったほか、卓上で楽しむたこ焼き器やフライヤーなどを求める人も増えた。

 一方、コロナ感染の急拡大に伴い緊急事態宣言の対象地域が広がり、別の家電量販大手では「五輪効果は薄かった」(担当者)と振り返る。飲食店の閉店時間が早まった影響で客足が減った。無観客でなければ売れそうな双眼鏡やカメラ、ハンディー扇風機などの動きが鈍かったという。

 ■ 恨み節も

 大会中止を求める声もあり、多くのスポンサーが対応に苦慮した。トヨタ自動車は開幕前の7月19日、東京五輪・パラリンピックに関するテレビCMを国内では放送しない方針を明らかにした。最高位スポンサーであるトヨタの影響力は大きかったようだ。

 あるスポンサーは「五輪に合わせて大物タレントとの契約を進めたが、(トヨタの方針に足並みをそろえ)ほとんどCMを流さなかった。一方で、前面に出てアピールする企業もあったので、うちは出遅れてしまった」(担当者)と嘆いた。

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