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広島カープの本拠地・マツダスタジアム(広島市南区)近くに10日、「東横イン広島駅スタジアム前」がオープンする。ネオンサインは、全系列ホテルが採用している青に代わり、カープカラーにちなんだ赤。スタジアム周辺にある大手コンビニエンスストア「ローソン」の2店舗は、赤を基調とした外観にしているほか、広島県内では、「赤ヘルカラー」に様変わりした商品も販売されている。(木村ひとみ)

「東横イン広島駅スタジアム前」はスタジアムから徒歩3分で、客室は229室。系列ホテル(約300館)で青以外のネオンサインは全国唯一で「赤い東横イン」として注目されそうだ。フロントや食事スペースの内装も赤を採用している。
同社によると、地元との一体感を出そうと赤を採用した。担当者は「コロナ禍終息後に遠方から訪れた人にも、より広島らしさを感じてほしい」と話している。
JR西の車両も
県内にはカープカラーがあふれる。
JR西日本広島支社は、山陽、呉、可部線で運行している227系の車体にはカープカラーの赤を使っている。連結部の転落防止ホロが赤い翼に見えることから、愛称も「レッドウイング」と呼ばれている。
同支社は「地域の人に親しまれるよう、カープや厳島神社の鳥居をイメージさせる赤を採用した」と話す。
「パインアメ」まで

ロングセラーのキャンディーも赤い。黄色がすぐに浮かぶ「パインアメ」だが、球団の公式サイトでは、「カープ真っ赤なパインアメ」(税込み270円)が販売されている。
企画した「ヘソプロダクション」(大阪市)の担当者は「誰もが黄色いと思っているものが赤くなるのがおもしろい」と説明。駅や高速道路のサービスエリアなどで、土産品として人気が高いという。
3色でない「3色ボールペン」

「3色」とうたいながら全てが「赤」の「3色ボールペン」(同500円)もある。色は同じだが、それぞれペン先の太さが違う。「3色じゃない」「シャレがきいている」など様々な意見が飛び交うが、2015年の発売以来、大人気商品の一つという。
広島経済大の藤口光紀教授(スポーツ経営)は「企業がイメージカラーを変えるのは、カープが地域に深く根付いている証拠」と分析。更に「赤は『情熱の色』という印象があり、制限が多いコロナ禍の生活で、県民を勇気づけることにもつながる」と説明している。