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松枯れ材、高級エレキギターに活用へ…虫食い跡や変色も「個性的」デザインに

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松枯れ材を使ったエレキギターを持つ(左から)ディバイザーの原部長、三協電気工業の百瀬副社長、臥雲市長(松本市役所で)
松枯れ材を使ったエレキギターを持つ(左から)ディバイザーの原部長、三協電気工業の百瀬副社長、臥雲市長(松本市役所で)

 ギター生産が盛んな長野県松本市で、松枯れ材を活用した「アカマツギター」の普及活動が進んでいる。製作しているのは地元企業で、市は寄贈された1本を10月1日から市役所東庁舎で展示する。県内は全国一の松くい虫被害に直面しており、普及活動と展示は「少しでも実態を伝えたい」との狙いがある。

 寄贈したのは、いずれも松本市に本社を置くギター製造会社「ディバイザー」と電気・通信工事会社「三協電気工業」。

 ディバイザーは、松枯れで伐採されたアカマツを使ったエレキギターを2017年に初めて製作した。社員が市内の山林で被害対策に携わったことがきっかけで会社に提案。有効活用によって環境問題の関心も高まるのではと試行錯誤の末、厚みのあるボディー材として活用して生産を始めた。

被害の跡も逆手に取りデザインに
被害の跡も逆手に取りデザインに

 木材の節、虫食いの跡や変色など本来は製作上の欠点も「逆転の発想」でデザインと捉えた。松枯れ材によく見られる青みがかった染みは、あえて生かして塗装を施すことで個性的な印象のギターに仕立てる。加工時はより研磨が必要となるものの、通常よりやや軽く、軽やかな音色を響かせるという。

 同社は年約3000本のギターを生産。「松本産アカマツ・ギタープロジェクト」として松枯れ材を使ったギターは、これまでに約150本を作り、現在は年間約60本の製造を目指している。寄贈した1本は20万円弱といい、海外事業部の原庄平部長(37)は「環境問題が多くの人に伝わるきっかけになればと思う」と話す。

 今回の寄贈は、同プロジェクトを支援している三協電気工業が今年3月、地産地消など環境に配慮した取り組みを推進する事業所を市が認定する制度「ecoオフィスまつもと」で、優秀事業所として表彰されたことがきっかけとなった。

 ギターのボディー部分は主に外国産材を使うのが一般的だが、百瀬友志紘副社長(40)は「アカマツギターは、地元の松枯れ材を活用することで地産地消の推進にもつながる」と語る。

 市は市内の図書館など公共施設でも巡回展示する予定で、エレキギターを受け取った臥雲義尚市長(58)は「森林再生のシンボルになってほしい」と期待を寄せた。

  ◆松くい虫被害 =体長1ミリに満たないマツノザイセンチュウが幹の中に入り込んでマツが枯れる現象。昆虫が媒介して伝染する。林野庁によると、被害量は1979年度に国内で約243万立方メートルに達した。予防と駆除で2019年度は約30万立方メートルに減ったが、県内の被害は約7万2000立方メートルと国内最悪。

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2402366 0 経済 2021/09/29 09:47:00 2021/09/29 09:47:00 2021/09/29 09:47:00 松枯れ材を使ったエレキギターを持つ(左から)原部長、百瀬副社長、臥雲市長(24日、松本市役所で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210928-OYT1I50152-T.jpg?type=thumbnail

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