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西武ホールディングス(HD)は27日、傘下の西武建設を3月末に通信工事大手ミライトHDに売却すると発表した。西武建設の株式の95%を約620億円で譲渡する。
西武HDは子会社の西武鉄道を通じ、残る5%分の株式は保有し続ける。売却により、2022年3月期連結決算に特別利益約380億円を計上する。売却された後も社名や従業員は当面維持される。
西武建設は駅舎や遊園地など西武グループ関連施設の建設や沿線の戸建て住宅を手掛けてきた。21年3月期決算の売上高は686億円、最終利益は24億円。西武HDは昨年開業した「西武園ゆうえんち」など主な保有施設の改修を終え、建設事業を自前で保有し続ける意義が薄まったと判断した。ミライトHDは西武建設の工事ノウハウを取り入れ、太陽光発電所建設などの新規事業拡大を目指す。
西武HDはコロナ禍が直撃した鉄道やレジャーが事業の中核で、22年3月期連結決算は2期連続の最終赤字を見込む。自己資本比率は17・4%(昨年9月末時点)まで低下した。苦しい事業環境が続いても経営を持続できるよう、資産売却を加速させており、傘下のプリンスホテルの一部土地・建物の売却交渉も進めている。