日本のウォール街に「兜町交差点」誕生…町会長が周到な根回しで実現

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 日本を代表する証券街「兜町」。その名を冠した交差点がこの春、東京都中央区に誕生した。日本橋地区を東西に走る都道・永代通りの「茅場町交差点」が、「兜町交差点」に名称変更されたのだ。その舞台裏は――。(坂本早希)

地元の新年会で

 「天下の兜町の名前が交差点にないのはおかしいと思うんだ」

 兜町の町会長で、うなぎ店「松よし」(閉店)の店主だった江本良雄さん(72)は2019年1月、周辺の町会連合会長を務める文具店経営の安西 暉之てるゆき さん(85)からそう打ち明けられた。地元の新年会でのことだ。

兜町交差点で名称変更の経緯を語る江本さん(4月、東京都中央区で)
兜町交差点で名称変更の経緯を語る江本さん(4月、東京都中央区で)

 兜町と言えば、米国のウォール街や英国のシティーと並べられることもある世界的な金融街。ビジネスマンだけでなく、多くの観光客や修学旅行生らが足を運ぶ。訪問の目印として、「兜町交差点」があった方がいいに違いなかった。

 時はまだコロナ禍前で、1年半後に東京五輪・パラリンピックも控えていた。兜町を走る永代通りはマラソンコースになるはずで、安西さんは「兜町の名を世界に発信し、街を活気づけよう」と考えていた。

 「それは妙案だ」と膝を打った江本さん。早速、町会で同意を得ると、安西さんと共に都庁と地元の警視庁中央署を訪れ、永代通りの茅場町交差点を「兜町」に名称変更するよう要望書を提出した。

根回しは周到

 その交差点は、住所で言うと、日本橋兜町と日本橋茅場町の境界に位置する。「茅場町」と命名された経緯は「記録がないので分からない」(東京都)というが、中央区史の地図には、遅くとも1904年(明治37年)頃には「茅場町」と記されていた。

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3003825 0 経済 2022/05/16 18:04:00 2022/05/16 19:31:15 2022/05/16 19:31:15 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/05/20220516-OYT1I50071-T.jpg?type=thumbnail

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