新幹線耐震化、JRに前倒し要請へ…運賃への転嫁を容認

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 今年3月の福島県沖の地震による東北新幹線の長期運休を受け、国土交通省は、JR各社に新幹線の耐震補強計画の前倒しを要請する方針を固めた。耐震化はJR東日本の東北、上越、JR東海の東海道、JR西日本の山陽の4新幹線で進められており、工事促進のため、費用を新幹線の乗車代金に上乗せし、利用者に転嫁することを認める方針だ。5月中にも有識者会議を設置して検討を始める。

東北新幹線
東北新幹線

 国交省は1995年の阪神大震災を機に、震災前の「旧基準」で建設された新幹線の耐震化を各社に要請してきた。しかし、その後、補強の対象範囲を拡大したこともあり、25年以上が経過した今も完了しておらず、国交省は、各社に任せてきた計画の前倒しを求める必要があると判断した。特に今回の地震で高架橋の被害が出た東北と上越の耐震化率は、高架橋が66%、電柱が11%と遅れている。

 工事費の負担が対策の遅れの要因の一つとされることから、費用捻出も支援する。各社が算出する今後の耐震化に必要な費用を、乗車代金に上乗せして賄うことを認めることを検討する。

 国交省の通達では、乗車代金の値上げは、鉄道事業全体の収支が赤字の時に限ると定めているため、これを緩和する。鉄道事業法では、乗車代金の上限の設定・変更は事業者が申請して国が審査する認可制で、実際に上乗せするかは各社の判断に委ねる方針だ。

 国交省は近く設置する有識者会議で、各社に求める計画の前倒し幅などを議論する。また既に設置している鉄道運賃・料金に関する有識者会議で費用の上乗せ方法について検討する。

 最大震度6強を観測した3月16日の福島県沖の地震では、補強前の高架橋や電柱の損傷などで東北新幹線の福島―仙台間が29日間運休した。全面再開までの期間は2011年の東日本大震災以来の長期になった。東北新幹線は昨年2月にも地震で11日間運休した。

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