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【ミュンヘン=池田晋一】ロイター通信は27日、ロシア政府が事実上の「債務不履行(デフォルト)」に陥ったとみられると報じた。外貨建て国債の利払いの猶予期限を26日に迎えたが、米国の経済制裁の影響で、投資家に資金が届かなかったためだ。ロシアは、金融市場での資金調達が一段と困難になる。
対象の国債はドルとユーロ建てで、利払い額は計約1億ドル(約135億円)。ロイターによると、複数の国債保有者が26日までに利払い金が届いていないと証言した。米国はロシア国債の元利金を受け取ることを禁止しており、一時的に認める特例は5月25日に失効した。ロシアが送った利払い金が、金融機関で滞留している可能性がある。
一方、ロシアは、自国通貨ルーブルで利払いを続ける意向を示している。インターファクス通信によると、ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は27日、ロシア政府がデフォルトに陥ったとする報道について「同意できない」と述べた。
ロシアが外貨建て債務でデフォルトになれば、ロシア革命後の1918年以来、1世紀ぶり。ただ、デフォルトを判断する大手格付け会社は、経済制裁の影響でロシア国債の格付けを取り下げており、正式に認定されるかどうかは不透明だ。