文字サイズ

    「2020年」はもう始まっている~東京海上日動

    経済部 黒木健太朗

     医師や看護師、板前、パティシエ、鉄道の運転士――。多彩な職種の制服に身を包んだ約80人が、決意に満ちたまなざしをこちらに向けている。おもてなしの笑顔にあふれていたり少し緊張していたり。ずらりと並んだ人々の表情や衣装につい見入ってしまう。

    • 2018年3月19日付読売新聞朝刊の全面広告
      2018年3月19日付読売新聞朝刊の全面広告

     東京海上日動火災保険が3月19日付の読売新聞朝刊に掲載した全面広告だ。多くのメダルを獲得した日本勢の活躍に沸いた平昌(ピョンチャン)五輪・パラリンピックの閉会式翌日で、「私たちの2020年は、もうはじまっています。」との見出しが印象に残った読者も多いだろう。

    “裏方さん”を1枚の絵で伝える

    • 広告を担当した栃谷さん(右)と菅原さん
      広告を担当した栃谷さん(右)と菅原さん

     世界最大のスポーツの祭典を待ちわびるのは、出場する監督や選手、観戦する人々だけではない。競技会場を建設する建設業、海外からの訪日客をもてなす旅館やホテル、交通手段を提供する鉄道会社など、それぞれの立場で大会を支えることになる多くの人たちも同様だ。

     今回の広告を担当した広報部広告宣伝グループの栃谷(とちや)尚美さん(39)と菅原頌子(しょうこ)さん(30)は、「東京大会の身近さを感じてもらえるような広告にしたかった」と声をそろえる。

     広告の立案に着手したのは17年8月。アスリートではなく裏方として準備を進める人々に焦点を当てようと、建設が進む競技会場や訪日客が訪れる温泉街などのアイデアが出たが、事故や火災、地震など、ありとあらゆるリスクに備える幅広い分野に保険を提供する損害保険業界の裾野の広さも表すことができるこの構図に決まった。

     「いろんなシーンを組み合わせられるテレビコマーシャルとは違い、1枚の絵で伝える難しさを感じた」(栃谷さん)というが、掲載後には、読者から「2020年が、いよいよやってくると実感した」「みんなで盛り上げていかないといけないと感じた」などの感想が寄せられたという。

    本社1階に「ボッチャ」体験コーナー

     東京五輪・パラリンピックで国内最上位のスポンサーとなる「ゴールドパートナー」の東京海上日動は、2020年に向けた機運を盛り上げようと、本社1階の受付前にエンブレムを記した巨大な看板をぶら下げ、1階奥には17年4月に特設ブースを開設。金メダルの獲得が期待される選手の写真パネルなどに加えて、球を投げたり転がしたりして別の目標の球にどれだけ近づけたかを競うパラリンピック種目「ボッチャ」の体験コーナーもある。来社した取引先の代理店関係者らも足を運ぶ隠れた人気スポットだという。

    • 1階受付に飾られたゴールドパートナーのロゴマーク
      1階受付に飾られたゴールドパートナーのロゴマーク
    • 1階特設ブースに設けられた「ボッチャ」の体験コーナー
      1階特設ブースに設けられた「ボッチャ」の体験コーナー

    時代に先駆けた商品を投入

    • #064
      #064

     東京海上日動は、1879年に日本初の損害保険会社東京海上保険として創業して以来、時代に必要とされるものを保険商品やサービスという形にしてビジネスを展開してきた。最近では、自動運転の自動車が起こした事故を補償する保険やサイバー攻撃に対応するための保険など、時代に先駆けた商品、サービスを市場に投入している。

     「保険を通して、世の中に挑戦をあふれさせていきたい」と栃谷さんと菅原さん。今回の広告は、アスリートや裏方の人々だけでなく、東京海上日動も新たなビジネスチャンスに向けて挑戦を続ける決意を示している。

    ◆東京海上日動火災保険
     1879年に国内初の保険会社として創業した「東京海上保険」が前身。1944年に2社と合併して東京海上火災保険が設立され、2002年に日動火災海上保険と共同持ち株会社をつくって経営統合した。その後、04年に持ち株傘下の東京海上と日動火災が合併して、現在の東京海上日動火災になった。東京海上グループとして、08年以降、企業の合併・買収(M&A)による海外展開を積極的に進め、15年には保険業界で最高額となる約1兆円で米保険大手HCCインシュアランス・ホールディングスを買収した。2018年3月期決算の売上高にあたる正味収入保険料は2兆1447億円。 本社は東京・丸の内。ホームページは、 こちら

    2018年06月21日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP
    大手町モールのおすすめ