日本版NCAA 大学スポーツを盛り上げよう

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 大学スポーツの人気を高める契機となるか。

 「大学スポーツ協会」(通称UNIVAS)の加盟受け付けが、7日から始まった。大学の運動部全体を統括する一般社団法人として3月に発足する。

 競技力の向上と、ビジネスとしての市場開拓が期待される。

 モデルは全米大学体育協会(NCAA)だ。約1100の大学が加盟し、バスケットボールの放映権などで年約1000億円の収入を得ている。NCAAを含む大学スポーツ全体では、約8000億円の収入があるという。

 日本でも、スポーツ市場を2025年までに12年の約3倍の15兆円に引き上げる目標を政府が掲げる。UNIVASは、その一環として構想が練られてきた。

 運動部活動には、全国高等学校体育連盟(高体連)や日本中学校体育連盟(中体連)があるが、大学には、全体を束ねる組織がない。競技ごとや地域ごとに団体が設立されているだけだ。

 大学内でも課外活動の位置付けのため、ビジネスとしての戦略性に乏しい。五輪級のスター選手がいても、競技の隆盛に生かし切れているとは言い難い。

 箱根駅伝のような競技大会は、例外的な存在だと言える。

 UNIVAS設立準備委員会には、約100校が名を連ねた。競技団体も20を超える。それでも国内の大学・短大の1割程度に過ぎない。「メリットが薄い」として、消極的な大学もある。具体的な活動を想定しにくいのだろう。

 まずは、実績を積むことが大切だ。競技の映像配信や表彰制度、指導者研修が計画されている。複数競技による大学間の対抗戦の構想もある。地方のライバル校が競技の総合得点で覇を競えば、地域が活気付くのではないか。

 取り組み次第では、大きな経済的価値を生む可能性も秘めている。活動の幅を広げるには、より多くの大学の加盟が望ましい。

 UNIVASは、企業スポンサーと競技団体の橋渡しも担う。メジャーとは言えない競技の注目度を高める効果が期待できる。

 日本大アメフト部の危険タックル問題のように、運動部の運営体制を問われる事態には、指導的役割も求められる。コンプライアンス指針の策定は重要な課題だ。

 UNIVASは、加盟校の会費と企業の協賛金、国からの助成金で運営される。当初は10人程度の事務局を3年で倍にするという。加盟校から信頼される人材を広く集めることが欠かせない。

453194 0 社説 2019/01/08 05:00:00 2019/01/08 05:00:00

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