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天皇在位30年 国民に敬愛の念が深まった

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 30年にわたる天皇としての道のりを思い、国民は改めて敬愛の念を深めたことだろう。

 天皇陛下の在位30年記念式典が、天皇、皇后両陛下が出席して開かれた。

 陛下は「平成の30年間、日本は国民の平和を希求する強い意志に支えられ、近現代において初めて戦争を経験せぬ時代を持ちました」と振り返られた。平和の尊さを陛下とともにかみしめたい。

 式典では、陛下自作の琉歌りゅうか(沖縄の歌)も披露された。皇太子時代に、沖縄県名護市のハンセン病療養所で歓迎を受けられた。その体験を基に作られた詞だ。

 詞には「誠にめでたい」を意味する「だんじょかれよし」という船出歌が用いられている。入所者から合唱が湧き起こった時の印象を詠まれたという。

 皇室は古くからハンセン病患者に思いを注いできた。奈良時代からとも伝わる。長い歴史を踏まえ、国民に寄り添う。琉歌には、陛下の心遣いがこもっている。

 被災地も訪ねて安寧を祈ることで、陛下は象徴天皇としての姿を体現されてきた。現在の皇室が国民の多くに支持されているのは、そんな姿があればこそだろう。

 陛下は、憲法で定められた象徴としての天皇像を模索する道は果てしなく遠い、との思いを示し、「(後代の天皇が)象徴像を補い続けていってくれることを願っています」と希望を託された。

 2か月後には、皇太子さまが新天皇として即位される。23日に59歳の誕生日を迎えられた。記者会見で、国民に寄り添う意志を示した上で、「国際親善とそれに伴う交流活動も皇室の重要な公務の一つ」と述べられた。

 平成の象徴像を継承し、新たな息吹ももたらされるだろう。

 政府は、退位と即位の一連の儀式の概要を固めた。憲政史上初の退位となる。支障なく執り行わなければならない。

 重要なのは、皇室の伝統儀式と憲法の整合性だ。皇位を証す剣や曲玉まがたまなどを、天皇陛下が皇太子さまに直接渡したと映らないよう、政府は「退位礼正殿の儀」と「剣璽けんじ等承継の儀」を分離した。

 天皇自らが皇位を譲る形式を排したのは、天皇の政治的権能を否定している憲法を踏まえた結果だ。合理的な判断である。

 新元号は、改元1か月前の4月1日に決定される。平成改元時の選定手続きを踏襲し、即日公布される。政府は、国民生活の混乱を最小限に抑えるよう、万全の手立てを講じてもらいたい。

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460086 0 社説 2019/02/25 05:00:00 2019/02/25 05:00:00

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