沖縄県民投票 着実な負担軽減へ混乱回避を

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 沖縄県の基地負担を軽減する長年の取り組みを混乱させることにならないか。安全保障政策を県民投票で問うことの危うさを直視すべきだ。

 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡る県民投票で、埋め立てに「反対」が71%を占めた。

 反対票は、投票資格者総数の4分の1を超えた。県の条例に基づいて、玉城デニー沖縄県知事は近く、安倍首相とトランプ米大統領に結果を通知する。

 玉城氏は「埋め立てを認めないという民意を受け止め、政府は工事を中止すべきだ」と述べた。

 そもそも条例制定を推し進めたのは、玉城氏の支持勢力である。4月の衆院沖縄3区補欠選挙や夏の参院選に向けて、結束を固める狙いがあったのは明らかだ。

 米軍施設の移設先は、日本を取り巻く安全保障環境や米軍の運用実態、沖縄の基地負担軽減を総合的に勘案して決めざるを得ない。国は、時間をかけてでも実現させる責務を負う。県民投票で是非を問うのはなじまない。

 英国が欧州連合(EU)離脱の是非を国民投票にはかった結果、大混乱に陥っている。

 複雑に利害が絡む国政の課題は、有権者に直接問うのではなく、国政選挙で選ばれた国会議員に委ねるべきである。

 玉城氏が、法的拘束力を持たない県民投票の結果を盾に政府と向き合えば、妥協の余地はなくなり、対立を深めるだけだ。

 事故の危険性や騒音被害の軽減を優先したい、という県民の思いは顧みられない。基地問題の前進も困難となろう。

 代替案もなく、辺野古移設反対を唱え続ける知事の姿勢は、無責任と言わざるを得ない。

 大切なのは、国土の面積の0・6%しかない沖縄に、7割の米軍施設が集中している現状を踏まえ、着実に基地の返還や縮小を実現することだ。知事は政治的な思惑を排し、現実的な負担軽減策を目指すべきではないか。

 首相は記者団に「日米が普天間の全面返還に合意してから20年以上実現していない。これ以上、先送りはできない」と述べた。

 移設計画は、名護市の米軍キャンプ・シュワブを拡張し、海上にヘリや輸送機の滑走路を造る。飛行ルートは海上が中心だ。住宅や学校に囲まれた普天間飛行場と比べ、危険性は格段に低下する。

 政府は、県と対話を重ね、辺野古移設の意義を粘り強く訴えていく必要がある。

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462399 0 社説 2019/02/26 05:00:00 2019/02/26 05:00:00

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