日本語教育 外国人の社会適応に不可欠だ

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 外国人労働者の拡大に備え、日本語教育を充実させることが不可欠だ。学習拠点整備や教師の質の確保など、体制作りを急がねばならない。

 4月から新たな在留資格「特定技能」が設けられ、5年で最大34万人の受け入れが見込まれる。

 地域と職場への円滑な順応を促す必要がある。省庁の縦割りを排し、自治体や受け入れ企業と連携して支援策を講じるべきだ。同じ国の人で固まり、社会から孤立する事態は避けねばなるまい。

 カギを握るのは、日本語の習得だ。新資格を得るには、日常会話程度の語学力が求められる。来日後も職場の協力を得て、能力を高めていくことが大切だ。

 国内の学習拠点は、日本語学校、NPO法人や自治体による教室など、約2100に上る。都市部に偏在しており、施設のない市区町村が全体の約6割を占める。

 外国人労働者が、地方から、相対的に賃金の高い都市部に流出する懸念は拭えない。日本語学習の場がないことは、地方定着の阻害要因になりかねない。

 空白地域の解消のため、文部科学省は2019年度から、都道府県・政令市にコーディネーターを配置する。地域に合う教育プログラムを作り、日本語教室に助言・指導を行う。着実に進めたい。

 公立の夜間中学の活用も重要である。元々は、様々な事情で義務教育を修了していない日本人が中心だったが、今では、生徒の8割を外国人が占めている。

 外国人材の拡大を見越し、今の8都府県31校から、22年度には全都道府県での設置を目指す。財政支援を計画的に進めるべきだ。

 忘れてはならないのは、教育の質の確保である。文化庁は日本語教師の資格を創設する。養成段階では、教育実習の義務化も議論されている。実習先の学校の確保や実習内容の策定が課題となる。

 日本語学校の健全な運営も肝要だ。生徒の出席率が低く、日本語能力試験の結果が振るわない施設に、どう改善を促すか。効果的なチェック体制が欠かせない。

 日本語の授業が十分理解できない子供への目配りは欠かせない。小中高で4万4000人に上り、過去10年で1・7倍に増えた。

 5人未満の小中学校が多く、効率的な指導が難しいのが現状だ。日本語指導のできる教員が学校を巡回する例がある。生徒を1か所に集めて、一定期間、集中的に日本語を教える自治体もある。

 こうした事例を参考に、きめ細かい指導を広げたい。

470953 0 社説 2019/03/03 05:00:00 2019/03/03 05:00:00

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