マイナンバー 利便性を実感できる仕組みに

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 マイナンバーカードが普及しない現状をどう改善するか。個人情報の保護に配慮しつつ、利便性を高めるべきだ。

 全国民に12桁の番号を割り当てるマイナンバー制度は、2016年に運用が始まった。行政機関で別々に管理されていた個人情報を結びつけ、サービス向上と事務の効率化を図る狙いだ。

 希望すれば、マイナンバーカードが交付される。搭載されたICチップは所有者本人であることを示す電子証明書機能を持っており、オンライン上で行政手続きが済むなど、利便性が増す。

 だが、運用開始から3年を経ても、カードの普及は1割強にとどまる。取得するメリットを実感できないとの声が多く、紛失や盗難への不安も強い。

 用途は、身分証や納税手続き、コンビニエンスストアでの住民票取得などに限られている。

 政府はこうした現状を厳しく認識し、カードの普及に向けて、適切な対策を講じる必要がある。

 今国会で、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにする法改正を目指している。カード読み取りシステムを設置した保険医療機関や薬局では、20年度末からオンラインで患者情報を確認する仕組みだ。

 利用範囲を広げて、カードの利便性を高める狙いは、妥当だろう。健康保険組合や医療関係者などの理解を得ながら、円滑に進めなければならない。

 行政機関の情報連携を進め、サービスの基盤を強化することも大切だ。異なる行政機関の間で情報をやり取りする手続きは昨年10月現在で約1200ある。課税のほか、児童手当、介護保険料の関係業務などに適用されている。

 サービスの拡大に伴い、個人情報の保護がこれまで以上に重要となる。制度上、各機関が情報を厳格に管理し、携わる職員も限定している。情報管理体制を強化することが大切である。

 政府が今国会で成立を図るデジタル手続法案は、引っ越しなどに伴う行政手続きをパソコンやスマートフォンで行える仕組みを構築するもので、マイナンバーカードを本人確認に活用する。

 カード本体の普及を促すため、マイナンバーの証明書類として使われる「通知カード」を廃止する方針も盛り込んだ。混乱が生じないよう、周知を徹底すべきだ。

 政府が目指すのは、デジタル化のメリットを社会全体で享受できる仕組みだ。自治体や民間を巻き込んだ取り組みが欠かせない。

494191 0 社説 2019/03/18 05:00:00 2019/03/18 05:00:00

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