大学共通テスト 試行結果生かし万全の準備を

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 本番まで2年を切っている。試行で得られた知見を円滑な試験の運営につなげる必要がある。

 大学入試センター試験に代わって、2021年1月に始まる大学入学共通テストの試行調査(プレテスト)結果が公表された。

 プレテストは、2度目の今回が最後になる。全国で高校生約7万人が参加して昨秋行われた。

 試験制度が変わることへの、受験生の不安は大きい。大学入試センターは文部科学省と連携して、万全の準備をしてもらいたい。

 最大の課題は、記述式問題の難易度の調整だった。マークシート方式に加え、国語と数学の一部で新たに導入される。記述式は、知識偏重の入試から脱却し、思考力や表現力を問う狙いがあり、入試改革の目玉となる。

 前回17年のプレテストでは正答率が1%未満の問題もあり、難度の高さが高校関係者を困惑させた。今回、国語は解答の書き出しを問題文で示すなど、答えやすくした結果、最大120字の問題でも正答率は15%に上がった。

 正答率が低すぎると、学力の差を測りづらくなる。ある程度難易度を下げるのはやむを得ないが、逆に易しすぎては、本来の目的である思考力の判定ができなくなる。バランスを取った問題作成に知恵を絞ることが欠かせない。

 共通テストの記述式の採点は、民間に委ねられる。初の外部委託には、採点の精度を懸念する声もある。今回の業者は採点者の大学院生や講師経験者を試験で選び、2000人体制で臨んだ。1枚の答案を複数の目で採点した。

 それでも0・3%の答案は、センターによる点検で評価が修正された。機械を使うマーク式と異なり、一定の誤差はつきまとう。とはいえ、進路を左右する採点だけに、正確性はおろそかに出来ない。

 本番は50万人規模になる。業者とセンターには、採点態勢を整えることが求められる。共通テストを利用する大学も、何らかの協力を考えてよいのではないか。

 共通テストでは、センター試験と同じく、受験生は自己採点をした上で出願大学を決める。記述式でも、自己採点を正確にできるかどうかが課題とされていた。

 今回の試行の結果、自己採点と実際の結果が一致しなかった割合は国語で約3割、数学で1~2割となった。自己採点が不正確だと、出願先の選択を誤りかねない。

 センターは、受験生向けにわかりやすい自己採点基準を作るという。きめ細かな配慮が大切だ。

524470 0 社説 2019/04/06 05:00:00 2019/04/06 05:00:00

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