G7外相会合 国際社会の懸案処理へ結束を

無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 先進7か国(G7)の結束が揺らげば、利害が対立する国際社会の懸案に適切に対処できまい。7か国が足並みをそろえることが重要である。

 主要国首脳会議(サミット)の今年の議長国であるフランスで、G7外相会合が開かれた。8月のサミット開催に向け、各国が直面する喫緊の課題について、問題意識を共有する狙いがある。

 昨年のサミットは、トランプ米大統領が一度まとめた首脳宣言を拒否する異例の事態となった。

 外相会合は、米欧の関係修復の機会になると期待されたが、肝心のポンペオ米国務長官は欠席し、サリバン国務副長官が代行した。トランプ政権はG7を軽視している、との見方が広がる。

 世界の安定と繁栄に向け、G7が実効性のある対応を取るには、米国の関与が不可欠だ。

 安倍首相は、日米首脳会談などを通じてトランプ氏に対し、多国間協議での問題解決を働きかけるとともに、米欧の橋渡し役を務めていくべきである。

 外相会合で採択された共同声明では、国際秩序を混乱させている中国が焦点となった。

 声明は、中国の過剰な投資攻勢に「懸念」を示す一方、経済圏構想「一帯一路」への言及は避けた。イタリアが中国のインフラ整備を受け入れ、関係を深めていることが影響したのではないか。

 サイバー分野に関しては、知的財産の窃取など「悪意のあるサイバー活動」に関与しないよう求めた。中国政府の下で、ハッカー集団が米欧の企業の情報を盗んでいるとの疑いが浮上している。

 次世代通信規格「5G」の事業に関して、中国の通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)製品の排除を同盟国などに求める米国と、一律の排除には慎重な欧州諸国には溝がある。

 各国が中国と個別に対応していては、技術流出の懸念は残る。日米欧は歩調を合わせて、中国に国際基準の順守や、不正の排除を求めていくことが必要だ。

 北朝鮮については、非核化が実現するまで、国連制裁を厳格に履行する方針で一致した。

 米国の対話姿勢を歓迎するとともに、北朝鮮に対しては、挑発を控え、米国との協議を続けるよう注文を付けた。G7が交渉再開を後押ししていかねばならない。

 声明は「民主主義への敵対的な干渉」を防ぐ方針も明記した。ロシアが、欧米の選挙に介入している疑惑が念頭にある。不正を許さない姿勢を示し続けるべきだ。

527719 0 社説 2019/04/09 05:00:00 2019/04/09 05:00:00

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ