北朝鮮の非核化 韓国は米国と歩調を合わせよ

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 北朝鮮が完全な非核化に踏み出すよう、制裁圧力を維持しながら、米朝対話を促進する環境を整える。韓国はその重要性を認識し、米国と足並みをそろえねばならない。

 トランプ米大統領と韓国の文在寅大統領が会談し、北朝鮮政策について意見交換した。

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との対話を続ける方針では一致したが、トランプ氏は「急ぐと、適切なディール(取引)にならない」と慎重な姿勢を示した。経済制裁は緩めず、北朝鮮側の出方を見極める考えを強調した。

 2月にハノイで行われた2回目の米朝首脳会談は、準備不足により、物別れに終わっている。3回目の会談で拙速を避けようとする立場は、妥当だと言えよう。

 問題なのは、北朝鮮への対応について、米韓の溝が改めて浮き彫りになったことだ。

 文氏は、段階的な非核化と制裁緩和などの見返りを組み合わせた「小さな取引」を積み上げて、対話を活性化させる構想を描く。

 トランプ氏は、「現時点で我々は大きな取引を議論している。核兵器を取り除かなければならないということだ」と語り、韓国側の構想を事実上否定した。

 開城工業団地や金剛山観光など、南北協力事業の再開に文氏が意欲を示していることについても、トランプ氏は「今は正しい時期ではない」と突き放した。

 北朝鮮が全ての核兵器と核物質、核関連施設を廃棄すれば、制裁を解除し、国際社会が一体となって北朝鮮の経済再生を支援する。こうした「一括合意」「大きな取引」を目指す米国の立場を、文氏は理解する必要がある。

 文氏が果たすべき役割は、米朝の「仲介者」として北朝鮮の主張を代弁することではない。米韓同盟を堅持し、北朝鮮に軍事挑発の余地を与えないことが大切だ。

 金委員長は、党中央委員会総会での演説で、「制裁によって我々を屈服させられると誤解する敵対勢力に、深刻な打撃を与えるべきだ」と述べた。米国が制裁を維持していることに対する不満を暗に表明したのだろう。

 「自力更生」による経済建設の必要性を強調したのは、国民に耐乏を呼びかけ、引き締めを図ったのではないか。

 トランプ氏との良好な関係を生かし、非核化のカードを小出しにして、制裁解除を勝ち取ろうとする金委員長の戦術は変わっていない。米国と日本、韓国が連携し、転換を迫ることが求められる。

535610 0 社説 2019/04/13 05:00:00 2019/04/13 05:00:00

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