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日産・ルノー 信頼関係損なわず収益回復を

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 世界2位の自動車連合が優先すべきなのは、経営形態の変更ではなく、収益力の向上である。

 日産自動車は、6月下旬の株主総会に提案する取締役候補11人を決めた。

 西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)は続投する。4割超を出資する筆頭株主の仏ルノーとの難しい交渉を控えており、やむを得ないと判断したのだろう。

 ただ、前会長のカルロス・ゴーン被告の不正を見過ごした西川氏の続投を疑問に思う株主は多いはずだ。説明責任が問われよう。

 取締役のうち、過半の7人は独立社外取締役とした。ゴーン被告を巡る一連の不正では、企業統治の不全が浮き彫りになった。社外の目を活用して、経営の透明性を高める狙いは理解できる。

 監視の実効性を確保するには、社内役員らも社外の声にきちんと耳を傾けることが欠かせない。

 注目されるのは、ルノー役員の日産での処遇である。

 4月に日産の取締役に就いたジャンドミニク・スナール会長に加え、ティエリー・ボロレCEOが新たに起用される。両トップの取締役就任で、ルノーの日産への発言権が強まるのではないか。

 スナール氏は西川氏と4月に会談した際、経営統合を打診したという。独立性を維持したい日産側は拒否したが、ルノーや、ルノー筆頭株主の仏政府がすぐに態度を変えるとは考えにくい。西川氏には粘り強い交渉が求められる。

 ルノーが資本の論理を振りかざして統合を強引に進めようとすれば、日産の反発を招くのは確実だ。信頼関係にヒビが入り、協業に支障が出かねない。その点をルノー側も理解する必要がある。

 心配なのは、日産の業績だ。

 主力の北米事業の不振で、2019年3月期の連結最終利益は前期比57%減の3191億円にとどまった。販売奨励金を使った値引き攻勢による拡大路線の転換を図るが、20年3月期には1700億円まで減ると見込んでいる。

 ブランド力は、大幅に値引きしないと売れないほど低下した。回復には時間がかかりそうだ。

 日産は利益がルノーを上回ることで、発言権を確保してきた。業績回復が遅れれば、ルノー側も黙ってはいまい。ルノーや仏政府が納得できる成果を出すことが、日産にとって重要となる。

 自動車業界は、自動運転技術の開発やカーシェアリングの普及などを巡る競争が激しい。日産はルノーと連携し、魅力あるクルマ作りに注力しなければならない。

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597543 0 社説 2019/05/23 05:00:00 2019/05/23 05:00:00

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