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農水産物輸出 政府全体で拡大戦略の強化を

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 農水産物の輸出を増やし、経済成長につなげるには、政府全体で戦略を強化する必要がある。

 日本の農林水産物・食品の輸出額は、2018年に9000億円を超え、6年間で約2倍となった。和食ブームを背景に、サバを始めとする水産物や牛肉、日本酒などが人気だ。

 政府が掲げる「19年に1兆円」との目標達成が近づいている。さらなる拡大を目指したい。

 世界の食料需要は、15年の890兆円から30年に1360兆円まで増えると試算され、その潜在力は大きい。日本の農業や漁業の再生にもつながろう。

 輸出拡大に向けては、相手国による食品輸入への規制が大きな壁となっている。世界的に規制は強まる傾向にあるという。

 「食の安全」に十分配慮するのは当然だが、農水産物の輸出は中小零細事業者が手掛けるケースが多く、規制への対応が難しい。

 中でも大きな障害は、東京電力福島第一原子力発電所事故後、一部地域の日本産食品に対して行われている輸入制限である。今も23の国・地域が続けている。

 日本が韓国に是正を求めた世界貿易機関(WTO)での係争で、2審にあたる上級委員会は日本勝訴の1審の判断を取り消した。勝訴をテコに規制撤廃を求めようとしていた日本政府の戦略は、大きな見直しを迫られている。

 日本産食品は、放射性物質の影響について、厳しい検査をパスしている。その安全性を、科学的に説き続けることが重要だ。

 それ以外にも、食品に対する海外の規制は多い。

 政府は、輸出促進に向けた関係閣僚会議を発足させた。輸出拡大の妨げとなる規制項目を洗い出し、対応を急ぐ方針だ。

 例えば、欧米向けの牛肉輸出には、加工施設が衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」の認定を受ける必要があるが、思うように進んでいない。米国向けの認定施設は12か所、欧州連合(EU)向けは4か所にとどまる。

 アジア向けと比べ、欧州向け牛肉輸出は伸び悩む。政府を挙げて認定を後押しすべきだ。

 農産物や畜産物の輸出に必要な衛生証明書の発行に、時間がかかる例も多いという。厚生労働省や自治体などの関係機関には、迅速な対応が望まれる。

 無論、民間の自助努力も欠かせない。農業や漁業では、生産者の高齢化や担い手不足が進む。品質や生産性の向上などによって、競争力を高めてもらいたい。

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599886 0 社説 2019/05/24 05:00:00 2019/05/24 05:00:00

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