日米韓防衛相 北の非核化へ実務協議深めよ

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 日米韓の結束が乱れれば、北朝鮮の非核化はより困難となろう。3か国で協議を重ね、緊密に連携する必要がある。

 岩屋防衛相がシャナハン米国防長官代行、韓国の鄭景斗国防相とシンガポールで会談し、北朝鮮に対して、完全な非核化を検証可能かつ不可逆的な方法で求めていくことで一致した。

 米国などが外交的解決を模索する中、北朝鮮は短距離弾道ミサイルの発射などの挑発を続ける。地域の緊張を高める行為は容認できない。日米韓の防衛相が情報を共有し、対処方針をすり合わせたのは時宜を得た対応と言えよう。

 共同声明には、国連安全保障理事会の制裁決議の完全な履行を目指す方針を明記した。

 北朝鮮は、洋上で積み荷を移し替える「瀬取り」を繰り返している。密輸取引の排除に向け、国際社会の監視強化は欠かせない。日米韓が主導すべきだ。

 北朝鮮へのスタンスを巡り、3か国にズレがあるのも否めない。トランプ米大統領は短距離弾道ミサイルを問題視せず、韓国の文在寅政権も融和的な姿勢を取る。

 様々な政府間対話を通じて、北朝鮮の非核化に悪影響を及ぼさないようにしなければならない。

 3か国の防衛相会談に先立ち、岩屋氏は鄭国防相と非公式に協議し、昨年12月の韓国海軍による海上自衛隊機へのレーダー照射問題について抗議した。

 鄭国防相は事実関係を否定したが、日本は再発防止を粘り強く求めていくべきである。

 疑問なのは、韓国軍が、海軍の艦艇に近づいた他国の軍用機に対しては、火器管制レーダーを照射して警告する、という新たな運用指針を定めたことだ。

 隣国同士で無用に緊張を高めるような措置は避けねばならない。政府は米国とともに、指針の撤回を求め続けることが大切だ。

 文政権は、徴用工問題などで反日的な言動を繰り返し、日韓関係は冷え込んでいる。こうした中でも、日韓の防衛当局が実務的な協議を不断に行うことが重要だ。

 防衛相会談や制服組の交流を通じ、関係改善の道筋を探らねばなるまい。ともに米国の同盟国として、地域の安定に資する協力関係の構築が求められる。

 米韓両国は、北朝鮮有事を想定した大規模な軍事演習を中止・縮小した。即応能力の低下につながりかねず、疑問を拭えない。

 日米韓の共同訓練の実施などで安全保障協力を進め、抑止力の維持に努めることが肝要だ。

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618567 0 社説 2019/06/04 05:00:00 2019/06/04 05:00:00

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