糾弾決議 議員の資質を欠くのは明白だ

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 国会議員として資質を欠いている。衆院が一致して糾弾する決議を採択したことを踏まえ、丸山穂高議員は自ら進退を判断すべきである。

 日本維新の会に所属していた丸山氏は先月、北方領土の国後島へのビザなし訪問団に参加した。その際、泥酔して元島民の訪問団長らに対して、「戦争しないとどうしようもなくないですか」といった暴言を繰り返した。

 武力で領土を取り戻すことを容認するかのような主張は、許されない。ビザなし交流に参加する国会議員として極めて不適切だ。

 交流は、元島民らとロシア人が親睦を深め、領土返還の機運を高める狙いがある。ロシアの主権を認めることにならないよう、参加者は滞在中の行動に細心の注意を払わなければならない。

 丸山氏は、宿泊先から外出しようとして、制止する政府職員らともみ合いになったという。身勝手な振る舞いは目に余る。

 糾弾決議は、丸山氏の発言を「憲法の平和主義に反する」とし、「国会議員としての資格はないと断ぜざるを得ない」と厳しく非難した。その上で、自ら進退を判断するよう促している。事実上、議員辞職を求めたと言える。

 決議の可決後、丸山氏は改めて辞職しない意向を示しているが、全会一致で採択された重みを真摯しんしに受けとめるべきだ。

 丸山氏がこれまで取ってきた対応には疑問が多い。

 発言を謝罪して撤回する一方、衆院議院運営委員会の説明要求には応じず、体調不良を理由に国会を欠席し続けている。自ら積極的に説明する姿勢は見られず、無責任とのそしりは免れない。

 与野党の調整は曲折をたどった。自民、公明両党はけん責決議案、野党は議員辞職勧告決議案を提出したが、最終的に辞職勧告より抑制的な決議で折り合った。

 憲法は国会議員に特別の地位と権利を保障しており、辞職勧告は本来、軽々に扱われるべきではない。主に刑事事件に問われた議員を対象としてきた経緯もある。

 国会決議に法的拘束力はなく、議員が従わなければ、院の権威が損なわれる問題も抱える。与野党はそうした懸念よりも、丸山氏の言動を許容しないとの意思表示を優先し、採択に踏み切った。

 安倍内閣は北方領土問題の解決を目指して、プーチン露政権と平和条約交渉を重ねている。丸山氏の問題にかかわらず、政府はロシア側と信頼を醸成し、粘り強く交渉を進める必要がある。

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627073 0 社説 2019/06/08 05:00:00 2019/06/08 05:00:00

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