スポーツの判定 新技術も使い正確性高めたい

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 スポーツの試合では、審判が競技を支えると言っても過言ではない。判定の正確性を高めることが求められよう。

 トップレベルのスポーツの試合で、勝敗を左右しかねない誤審が目立つ。

 先月行われたサッカーJ1浦和―湘南戦で、明らかな得点がノーゴールと判定され、試合が一時中断する騒ぎとなった。

 4月の卓球世界選手権の女子ダブルス決勝では、日本ペアに不利と見られる判定があり、日本ペアは流れを失って敗れた。

 いずれも、審判の判定に問題があったと言わざるを得ない。

 日本サッカー協会は、従来の主審と副審に加え、ゴール脇に立って得点が入ったかどうかを判定する副審の新たな導入も検討している。より多くの目で判定を行うという考え方はうなずける。

 ビデオ映像の活用も、有力な選択肢の一つと言える。既にプロ野球などで使われており、Jリーグでも、早ければ2021年からJ1の全試合で導入する方向だ。得点を巡る微妙なケースなどにビデオ映像を生かすという。

 現在は、観客が場内のスクリーンや動画配信サービスにより、すぐさま映像を確認できる時代だ。映像システムの導入には、多額の費用と時間がかかるが、審判がビデオ映像も参考にすれば、より正確な判定が可能になろう。

 技術の導入が観戦の魅力を高めた例もある。テニスの試合では、ボールの軌道や落下点をカメラが捉え、CG映像にして会場のスクリーンに映し出している。誤審を防止するとともに、観客を楽しませる効果を生んでいる。

 技の出来栄えを競う採点競技でも、ハイテクの導入は進む。体操は東京五輪を見据え、レーザーを照射して選手の動きを捉え、人工知能で技の精度を解析する仕組みを導入する。より客観的な採点が期待できるのではないか。

 一方で、ビデオなどのシステムに委ねられない領域があることにも留意が必要である。

 例えばサッカーで、選手が相手に倒されたのか、倒されたふりをしたのかを最終的に見極めるのは、人間である審判だ。ハンドの反則を取る際、意図的に手でボールに触れたかどうかも、審判が判断することになる。

 こうした判定を支えるのは、審判の豊富な経験と日々の訓練の蓄積だろう。各競技団体は、育成カリキュラムや研修体制を整備し、審判の技能の向上に地道に取り組んでもらいたい。

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628434 0 社説 2019/06/09 05:00:00 2019/06/09 05:00:00

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