新潟震度6強 津波と聞いたら迷わず避難を

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 日本は海に囲まれた災害列島である。津波への警戒を怠れない。

 18日夜に新潟県などを強い揺れが襲った。新潟県村上市では震度6強、山形県鶴岡市では震度6弱を観測した。震源が海域だったため、気象庁が津波注意報を出した。発令は2016年11月以来である。

 幸い、到達した津波は高さ10センチほどにとどまり、津波による被害はなかった。ただ、東日本大震災の津波被害が脳裏をよぎった人も少なくなかったのではないか。

 津波注意報が発令された山形、新潟、石川の3県では、計1万人以上が避難した。

 注意報は予想される津波の高さが最大1メートルで、住民は海に近付かないことが求められる。直ちに高台への避難が要請される津波警報よりも警戒レベルは低いものの、自治体は住民に早めの避難を呼びかけたのだろう。

 村上市の体育館に避難した住民は、「津波が来るかもしれないときは、高台に避難しようと家族で話し合っていた」と語った。

 津波の恐れがある場合は、命を守るため、ためらわずに逃げる。それが、東日本大震災が残した教訓だ。こうした心構えを常にもっておくことが重要である。

 JR羽越線では電車が緊急停止し、津波を心配した乗員は自らの判断で乗客約50人を近くの高台まで誘導した。JR東日本新潟支社は乗客の避難誘導訓練を毎年、行っていた。普段から実践的な訓練を重ねておくことが大切だ。

 大きな地震の後には、同程度の余震が起きることがある。16年4月の熊本地震では、最初の震度7の地震が起きて以降、震度6強や震度7の地震が続けて起きた。今回も、しばらくは余震への警戒を続ける必要がある。

 崩れかけた壁や建物が、余震によって倒れる可能性もある。現地では雨が降り始め、地盤が緩んだ山や崖が崩れやすくなっている。土砂災害の危険が想定される場所には近付かないことが肝心だ。

 北海道沖から新潟県まで、地殻のひずみが集中する地帯が続く。今回の震源域は、この中に含まれる。比較的、地震が多いエリアで、04年には新潟県中越地震、07年には中越沖地震が起きた。

 今回の地震を引き起こしたようなひずみは日本各地にある。東海から九州までの太平洋側では、将来、大規模な南海トラフ地震の発生が懸念されている。

 津波や地震にいつ見舞われるかわからない。自分の身を守るすべを日頃から考えておきたい。

無断転載禁止
647399 0 社説 2019/06/20 05:00:00 2019/06/20 05:00:00

おすすめ記事

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ