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株主総会 緊張感持ち企業価値高めよ

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 株主の目は厳しさを増している。経営陣は緊張感を持って企業価値向上に努めねばならない。

 3月期決算の上場企業の株主総会シーズンが終了した。会社側が提案した議案に反対票が目立った。会社方針を追認するだけだった総会が真剣勝負の場になってきたと言えよう。

 会社提案の人事案は通常、賛成率が90%を超えることが多い。しかし、親会社や大株主、主力取引銀行から取締役や監査役を選任する議案では、賛成が60~70%台になるケースが相次いだ。

 経営の監視がきちんと機能するのか、株主から疑問視されたのだろう。三越伊勢丹ホールディングスは、主力銀行の頭取経験者を取締役に選任する議案について賛成の割合が66%にとどまった。

 問題を起こした企業にも株主は厳しい対応を見せた。情報漏えいなどで揺れた野村ホールディングスは、トップの取締役選任案への賛成率が62%まで低下した。

 採決を左右した要因の一つが、年金基金など機関投資家である。その行動指針「スチュワードシップ・コード」が2017年に改定され、個別議案への賛否の開示が求められるようになった。

 投票行動の妥当性が問われるため、より議案を精査する。その影響が広がってきたとみられる。

 海外の議決権行使助言会社の推奨通りに賛否を決める投資家が増えている。株主は本来、自ら熟考して議決権を行使すべきで、助言会社頼みは望ましくない。推奨に従っても、企業や株主に必ずプラスになるとは限らないからだ。

 少なくとも助言会社に推奨の根拠を開示させるなど、透明性を高める規制が必要ではないか。

 株主提案を受けた企業は54社と過去最高になった。新旧トップが対立したLIXILグループのように、会社側と一部株主がそれぞれ取締役選任案を出し合い、経営体制が刷新された例もあった。

 企業経営に対する株主意識の高まりがうかがえる。企業側も、人事や資本政策は妥当なのか、不断に自己検証することが大切だ。

 自社株買いや株主配当の増額をすれば、株価は上昇しやすい。株主や、株価に連動した報酬をもらう役員にはプラスになる。とはいえ、企業が安易な株価対策に走ることは避けるべきである。

 過剰な株主還元を実施すれば、設備投資などに回す経営資源が減り、かえって企業価値を損なう恐れがある。従業員の処遇改善などにも十分配慮し、中長期的な視点で経営することが欠かせない。

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669333 0 社説 2019/07/03 05:00:00 2019/07/03 05:31:30

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