改正動物愛護法 かけがえのない命を大切に

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 ペットは飼い主にとって、かけがえのない存在だ。命を大切にする責任を改めて確認したい。

 犬や猫などの遺棄や虐待を防ぐことを目的とした改正動物愛護法が、先の国会で成立した。

 ペットを殺傷した場合の懲役刑が「2年以下」から「5年以下」に厳罰化される。遺棄や虐待は、従来の100万円以下の罰金だけでなく、1年以下の懲役も科せられることになる。

 近年、動物虐待の検挙件数が増えている。ネット上では、虐待の様子を映した動画の投稿が相次ぐ。繁殖業者が犬を劣悪な環境で飼育したり、大量に遺棄したりといった問題も起きている。

 厳罰化で虐待に歯止めを掛けようという方向性は理解できる。

 改正法は、犬や猫へのマイクロチップ装着を義務化した。

 繁殖業者などは識別番号を記した長さ1センチ程度の電子器具を犬や猫の皮下に埋め込む。飼い主は氏名を所定の機関に登録する。動物の識別番号から飼い主を特定できる仕組みである。

 はぐれた犬や猫を探し出すことに役立つほか、飼い主が無責任にペットを捨てるのを防止する効果も期待されよう。

 ペットショップが子犬や子猫を販売できる時期は、生後49日超から56日超に変更される。幼いほど衝動買いを誘い、結果的に飼い主の飼育放棄につながるという指摘を受けた改正である。

 犬や猫を共に生きるパートナーとして、家族同然に考える人は多い。ペットと一緒に過ごせるカフェなどの施設も増えている。

 一方で、飼育放棄などによって自治体に引き取られ、殺処分される犬や猫がいる。その数は2017年度で4万匹余りだ。

 殺処分数は減少傾向にあり、過去10年間で約7分の1になった。自治体や愛護団体が、引き取った犬や猫を新しい飼い主に譲渡する取り組みが実を結んだと言える。こうした努力を重ねたい。

 ペットの長寿化に伴い、老いた犬や猫を手厚く世話する必要性も高まっている。ペットを飼う際には、最期まで責任を持って面倒を見る覚悟が求められよう。

 現在は飼い主の高齢化も進む。飼い続けたいと希望しても、自身の病気などが原因でペットを手放さざるを得ない人は少なくない。親の死亡後、そのペットを子が飼い続けられないケースもある。

 譲渡のネットワークや、ペットの飼育を引き継ぐ施設の拡充を進めることが有効ではないか。

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676789 0 社説 2019/07/07 05:00:00 2019/07/07 05:00:00

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