アポロ着陸50年 宇宙開発の夢を追い続けよう

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 1969年7月20日、アポロ11号が月に着陸、宇宙飛行士2人が初めて月面を踏んだ。

 この偉業から半世紀がたった今、月面探査が再び脚光を浴びている。

 各国が注目するのは、月の資源開発だ。例えば、月に存在するとみられる水は、月面基地の飲料水になる。水を酸素と水素に分解すればロケット燃料を作れる。

 米国は月に有人の拠点を設け、そこを足掛かりに、はるかに遠い火星の探査を目指す構想を持つ。宇宙開発は新たな段階に入りつつあると言えよう。

 中国も、単独で月の裏側への無人機着陸を成功させるなど、国家主導で急速に技術を向上させる。将来、月を舞台にした資源獲得競争が起きる恐れもある。

 現在、月の資源開発に関する国際的な取り決めは存在しない。今後、各国の利害を調整し、開発をスムーズに進めるようなルール作りが求められる。

 50年間で目立つのは、宇宙開発への民間企業の参入だ。ロケット技術が発達し、打ち上げコストも下がったことが背景にある。

 米国の新興企業のスペースXは、国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送を担う。米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトルが行っていた役割を、2012年から引き継いだ。宇宙飛行士を運ぶことも予定している。

 宇宙開発に投じる国家予算に限りがある中、民間の力が不可欠になっているのは間違いない。

 国は宇宙の謎を解明する科学探査や、安全保障関連の情報を集める衛星の運用に注力する。民間は、月面探査車を開発したり、様々な用途の人工衛星を打ち上げる小型ロケットを製造したりする。こうした官民の役割分担が大切だ。

 日本では、宇宙ビジネスを手がける企業がまだ十分に育っていない。政府がベンチャー企業育成の支援を強化すべきだろう。

 これからは、ISSのように各国が協力して宇宙開発に取り組むことも重要になる。

 アポロ着陸のテレビ中継を見た子供の中には、後に科学者や技術者になった人も少なくない。

 日本の無人探査機はやぶさ2は今月、小惑星への2度目の着地に成功した。2億4000万キロ・メートル離れた小惑星から、岩石の試料を採取できた。持ち帰って分析すれば、太陽系の成り立ちを解明するのに役立つかもしれない。

 こうした挑戦が若者に夢を与える。宇宙開発を担う人材の育成につながることを期待したい。

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695965 0 社説 2019/07/18 05:00:00 2019/07/18 05:00:00

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