地方議員の不足 多様な人材確保へ知恵絞ろう

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 住民の声を行政に反映し、身近な暮らしを守っていく。地方議員は、大事な役割を担っている。なり手の確保を急がなければならない。

 地方議員の人材不足を解消するため、総務省が有識者らによる研究会を発足させた。その結論を踏まえ、地方制度調査会で具体的な制度改正を検討する。

 春の統一地方選では、町村議選の無投票当選者が定数の23%を超え、過去最高となった。8町村は立候補者が定数に満たなかった。この傾向が続けば、議員定数の削減も考慮せざるを得まい。

 4年前の選挙で定数割れとなった北海道浦幌町(人口約4700人)の議会は、党派を超えて議員が協力して新人の発掘に努め、今年は定数割れを回避した。

 過疎化が進む地域では、高齢で引退予定の議員が翻意を促され、出馬したケースも多い。

 政府は、若者や女性を含め、多様な人材が名乗りを上げられるよう制度を見直すことが大切だ。

 優先課題は、兼職・兼業の制限規定を緩和することである。

 議会の監視機能を確保するため地方議員は公務員との兼職や、自治体と請負関係にある法人役員などとの兼業が認められていない。だが、地方では、会社の主な取引先が役場だという人も多い。

 契約の透明性確保を条件に、自治体と取引のある会社役員が立候補できる制度を検討すべきだ。地方公務員が、勤務地以外の町村で議員となる案も選択肢となる。

 市議会議員の平均報酬月額は41万円、町村議員は21万円だ。専業の場合、十分とは言えまい。

 自民党内では、現在は国民年金にしか加入できない地方議員について、厚生年金への加入を認める案が議論されている。議員を引退した後の生活を一定程度保障するもので、検討に値しよう。

 夜間や休日の議会開催など柔軟な運営も進めていくべきだ。

 議員が小、中学校で授業を行う機会も広げたい。子供の頃から地域の問題に触れ、関心を深める。それが、地方政治のすそ野を広げることにつながろう。

 総務省は昨年、議会を少数精鋭とし、議員報酬を上げる「集中専門型」と、多くの非専業議員でつくる「多数参画型」という新たな議会モデルを提案した。

 多様な形態を用意し、立候補しやすい環境を整える狙いだったが、議会側が「地方の自主性を損なう」と反発した。仕切り直しの議論では、地方の意見を十分にくみ取ることが必要である。

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712167 0 社説 2019/07/28 05:00:00 2019/07/28 05:00:00

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