日米同盟 綻びが生じぬよう協力深めよ

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 日米同盟に綻びが生じれば、アジアの平和と安定は維持できまい。防衛協力を積み重ね、抑止力を高める必要がある。

 米国のエスパー国防長官が来日し、安倍首相や岩屋防衛相らと会談した。強引な海洋進出を続ける中国を念頭に置いた「自由で開かれたインド太平洋」の実現や、北朝鮮の完全な非核化を目指す方針で一致した。

 米国防長官ポストは、昨年末のマティス氏の辞任以来、不在だった。先月、陸軍長官だったエスパー氏が就任し、不正常な状態がようやく解消された。同盟を深化させる契機としたい。

 当面の課題は、北朝鮮が発射を繰り返す短距離弾道ミサイルへの対処だ。岩屋氏はエスパー氏との会談後、「あらゆる射程のミサイルの完全な廃棄に向けて努力することで一致した」と述べた。

 トランプ米大統領は、短距離ミサイルを問題視しない考えだが、国連安全保障理事会の制裁決議に反する挑発は許されない。

 一連のミサイルは、変則的な軌道でミサイル防衛をかいくぐる新型との見方が出ている。自衛隊と米軍は、警戒監視の態勢を強化することが欠かせない。

 日米の防衛相は、北朝鮮の核・ミサイル情報を共有する「日韓軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)の重要性を確認した。日本が輸出手続きの優遇対象から韓国を除いたことに韓国が反発し、協定破棄を示唆している。

 日米韓の連携が崩れれば、中国や北朝鮮を利するだけだ。

 エスパー氏は岩屋氏に、ホルムズ海峡の安全確保に向けた米国主導の構想への協力を求めた。

 政府は構想内容を見極め、イランとの友好関係や他国の対応を勘案しながら、日本のタンカーを守る方策を検討せねばならない。

 日米同盟を強化する上で大切なのは、実務的な協力を着実に拡充していくことである。

 トランプ氏は日米安全保障条約について、相手国の防衛義務を負っているのは米国だけだ、との不満を示している。米政権が内向き思考である限り、同盟が片務的だという主張は続くだろう。

 日本は安保条約に基づき、米軍に基地を提供している。米軍のアジア太平洋地域の拠点であり、米国に利益をもたらしている。

 自衛隊は、安保関連法で可能になった米艦艇などの防護にあたっている。新たな協定に基づく米軍への給油も行うようになった。政府は、共同対処が平時から進んでいる事実を説いていくべきだ。

無断転載禁止
730925 0 社説 2019/08/08 05:00:00 2019/08/08 05:00:00

おすすめ記事

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ