GDPプラス 堅調な内需を持続できるか

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 内需が緩やかな成長を支えたが、先行きは楽観できない。景気の状況を慎重に見極め、必要な手立てを探るべきだ。

 2019年4~6月期の実質国内総生産(GDP)速報値は、前期比0・4%増、年率換算では1・8%増となった。3四半期連続のプラス成長だ。

 GDPの5割以上を占める個人消費が0・6%増となった。改元に伴う10連休があり、宿泊などの旅行関連が好調だった。自動車やエアコンの販売も増加した。

 中国経済の減速などにより、輸出は0・1%のマイナスだった。外需の減少を、消費など内需の伸びが上回った形だ。

 ただ、個人消費は盤石とは言えない。7月は天候不順の影響で、清涼飲料やビールの販売が振るわなかった。百貨店の夏のセールは苦戦し、プールなどレジャー施設の集客にも響いた。

 内閣府が今後半年間の暮らしの見通しを聞く消費者態度指数は、7月まで10か月連続で下がった。10月の消費増税に向け、消費者の警戒感が強まっている。税率引き上げで消費が失速した14年の二の舞いは、避けねばならない。

 政府は対策として、中小店でのキャッシュレス決済へのポイント還元を実施する。自動車や住宅の購入には減税を行い、増税後の反動減を防ぐ。準備に万全を期し、国民に周知すべきだ。

 経団連の集計で、今年の大手企業の夏のボーナスが約3%減少したことも気になる。内部留保を抱える企業は多い。消費を支えるには、企業は可能な範囲で従業員に還元することが望ましい。

 内需のもう一つの柱である設備投資は、4~6月期に1・5%増と高い伸びを示したが、こちらも懸念材料が多い。中国向けの輸出減などで、電機や化学品など製造業の業績が打撃を受けている。

 米中貿易摩擦は激しさを増している。金融市場が動揺し、円高が進んだ。トヨタ自動車は想定レートを見直し、20年3月期連結決算の業績予想を下方修正した。

 中国経済の減速と円高は、企業業績にダブルパンチとなる。

 トランプ米大統領はツイッターで、ドル高への強い不満を示した。米製造業の輸出が不利になっているとみているためで、米連邦準備制度理事会(FRB)に追加利下げを急ぐよう求めた。

 米国がさらに利下げをすれば、日米の金利差が縮小し、円高に振れやすくなる。日銀は、為替市場の動向に注意し、機動的な政策運営に努めることが重要だ。

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734828 0 社説 2019/08/10 05:00:00 2019/08/10 05:00:00

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