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介護の外国人材 言葉の壁を乗り越える支援を

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 人手不足が続く介護現場で、外国人労働者は貴重な即戦力になりつつある。日本語や知識の習得などを息長く支援していくことが重要だ。

 政府は4月に始まった外国人就労の新制度に基づき、介護の分野では初めて、特定技能の在留資格を認めた。

 経済連携協定(EPA)の枠組みで来日したフィリピン人らで、介護福祉士の試験には合格できなかったが、約4年の研修・就労経験がある。日本になじんだ人材に働き続けてもらうのは適切だ。

 EPAは10年以上の実績がある。フィリピンなど3か国から計4300人が入国した。介護福祉士に合格すれば永続的に働けるが、不合格者は帰国を余儀なくされる。語学力不足などが理由で、合格率は5割にとどまる。

 政府は今回、不合格でも「合格基準点の5割以上」などの条件を満たした人には、特定技能への移行を認めることにした。

 EPAでは、母国で看護や介護を学んだ人が応募し、来日後も研修を重ねる。利用者や施設側からの評価も高い。特定技能に移行した外国人についても、最長5年の在留期間で、介護福祉士の資格を取得することが期待されよう。

 人材難は深刻だ。団塊の世代が75歳以上になる2025年度には、34万人の介護職員の不足が見込まれる。中長期的な視点で、幅広い人材を確保し、育成していくことが肝要である。

 介護福祉士を養成する専門学校などへの留学生も増えている。複数のルートがある外国人受け入れの仕組みについて、事業者や利用者に周知すべきである。

 介護現場で、とりわけ大切なのは日本語能力だ。利用者や家族と円滑に意思を通わせるため、日本語研修を充実させ、言葉の壁を取り除かなければならない。

 職場の工夫も求められる。日常業務ではわかりやすい言葉を使うとともに、介護記録など文書作成を簡単にすることが望ましい。

 住まいの確保など生活面の支援も欠かせない。受け入れ事業者に課せられた責任は重い。政府は、指導を徹底する必要がある。

 外国人に限らず、介護業界全体として、労働環境の改善に努めることが大事だ。重労働が多く、賃金水準も全産業平均を大きく下回る。離職が目立ち、それが職員の負担増につながっている。

 政府は10月の消費増税に合わせて、ベテランの介護福祉士を対象に賃金を月8万円上乗せする。着実に処遇改善を進めるべきだ。

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783321 0 社説 2019/09/07 05:00:00 2019/09/07 05:00:00

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