地球温暖化対策 決意表明を行動に移す時だ

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 地球温暖化対策は、決意や目標を示すだけではなく、実際に温室効果ガスを減らすべき段階に入っている。その認識をどこまで深められたか。

 各国の首脳が地球温暖化を討議する「気候行動サミット」が、国連本部で開かれた。

 メルケル独首相は温暖化対策の予算を倍増し、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換を推進する方針を示した。マクロン仏大統領は、途上国が温暖化による水位の上昇などに適応できるよう支援する基金の増額を表明した。

 温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」の目標達成に向けて、77か国が、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを約束したという。

 問題は、その実現可能性だ。どの国も、厳しい経済状況下で国民に負担を強いる環境対策を進めていくのは容易ではあるまい。

 15年のパリ協定採択後も、温室効果ガスの排出増加に歯止めがかかっていない。18年の二酸化炭素の排出量は過去最多を記録した。15~19年の世界の平均気温は観測史上最高となる見通しだ。

 台風や洪水、干ばつなどによる自然災害が発生しやすくなることが懸念される。人命被害に加え、経済活動も打撃を受ける。

 グテレス国連事務総長は、「何もしないことによる損失が最も大きい」と呼びかけた。パリ協定は来年から運用が始まる。取り組みを加速させねばならない。

 まず、温室効果ガスの2大排出国である米国と中国が応分の責任を果たすことが求められる。

 米国はパリ協定離脱を表明し、環境規制の緩和を進める。トランプ大統領はサミットに姿を見せたが、演説は行わなかった。

 中国の王毅国務委員兼外相は「削減は先進国の責任だ」と述べ、途上国側の立場を強調した。経済大国として無責任だ。

 安倍首相は日程の調整がつかず、出席を見合わせた。関連の会合で小泉環境相が「脱炭素社会に向けて各国と協力したい」と述べた。二酸化炭素を再利用した素材などの開発や、途上国に対する省エネ技術の支援を促進したい。

 欧米を中心に、若者の間で、政府に温暖化対策を急ぐよう求める運動が活発化している。スウェーデンの16歳の環境活動家はサミットで、「あなたたちは私たちの期待に応えていない」と訴えた。

 適切な政策を遂行し、より良い環境を次世代に引き継いでいく。各国の指導者は、その重い責務を果たさなければならない。

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812067 0 社説 2019/09/25 05:00:00 2019/09/25 05:00:00

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