体力・運動能力 心地よい汗流し豊かな人生に

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 改善傾向にある国民の体力・運動能力を、継続的に高めていきたい。

 体育の日に合わせて、スポーツ庁が6~79歳を対象にした6万人規模の調査結果を発表した。1964年の東京五輪以来、毎年続いている調査である。

 目立つのは、65歳以上の高齢者の体力が向上していることだ。20年前のデータと比較すると、70代後半の人の柔軟性は60代後半並みだった。バランスや持久力でも5歳以上若返った。

 時間的、経済的余裕があり、運動する機会に恵まれていることが背景にあるのだろう。

 6分間にどれだけの距離を歩けるかを測る「歩行能力」の成績が良い高齢者ほど、「生活が充実している」と感じていたという。体力への自信が人生の満足度を高めていることがうかがわれる。

 運動には様々な効能も期待できる。ランニングや水泳などの有酸素運動で、血管が若返るとの報告が相次いでいる。運動習慣のある人は、うつ病の発症リスクが低いという海外の研究もある。

 心身の健康を保つ上で、運動する習慣をつけることが大切だ。

 国は、「週1回以上運動をする成人」を、2016年度の42・5%から5年間で65%に引き上げる目標を掲げている。18年度には55・1%まで向上していた。

 中高年を中心に、ウォーキングをする人の急増が大きい。自治体が歩数計を配ったり、愛好者で連れだって歩くイベントを企画したりした成果が出ている。こうした取り組みを広げたい。

 気がかりなのは、全世代的に改善が見られた今回の調査で、30代後半の女性の体力が低迷していたことだ。しかも、この傾向は過去20年間、続いている。

 働く女性が増え、仕事と家事の両立などで、体を動かす機会を作れていない可能性がある。職場や家族の協力が欠かせない。

 富山県氷見市は、「美容、健康、食」がテーマの講座にスポーツも組み込んだ。20代~30代の女性が、氷見市で盛んなハンドボールに似たボール競技を楽しんでいる。託児施設もあり、女性たちに好評だ。参考になるのではないか。

 体育の日は、2020年東京五輪・パラリンピックを機に来年から、「スポーツの日」と改称される。スポーツを通じて、健康で活力ある社会の実現を願うという趣旨が込められている。

 家族や友人と一緒に、汗を流す。そんな時間を増やすことが豊かな人生につながろう。

無断転載禁止
858716 0 社説 2019/10/23 05:00:00 2019/10/23 05:00:00

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
The Japan News
発言小町
OTEKOMACHI
ささっとー
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
挑むKANSAI
読売新聞社からのお知らせ