マンション管理 適切な修繕で住環境を守ろう

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 大都市部を中心に、古いマンションが増えている。長寿命化と建て替えを促進し、快適な住環境を維持していきたい。

 全国の分譲マンションは約655万戸に上る。1970年代から急増し、国民の8人に1人が暮らす。高度成長期に整備された道路や橋などのインフラと同様に、老朽化が進む。

 特に、管理を怠った物件は傷みが激しい。外壁がはがれ落ち、露出した鉄骨が腐食する。漏水や雨漏りも起きる。早いうちから適切な維持・修繕に努め、寿命を延ばしていくことが大切だ。

 現在、築後40年を超えるマンションは約81万戸ある。20年後には約367万戸になるという。

 古くなると、居住者の高齢化も同時に進んでいく。空き家が増加し、管理費や修繕のための積立金が不足しやすくなる。

 マンションは私有財産であり、原則として、所有者らが対応すべき問題だ。だが、管理の行き届かない物件は、居住者だけでなく、近隣にも悪影響を及ぼす。修繕や改修を促す施策が要る。

 東京都は来年、1983年以前に新築された建物を対象に、管理組合の運営体制や修繕積立金の額などについて、報告を求める制度を始める。相談窓口も設けた。

 長期修繕計画の作成や資金の確保などを行政が手助けし、管理の適正化につなげてほしい。

 老朽マンションの建て替えも出来る限り進めたい。81年5月以前の旧耐震基準で造られた物件が、なお約104万戸ある。

 建て替えには所有者の5分の4以上の同意が必要だが、高齢者は再建に伴う負担を嫌う傾向がある。今年4月時点で、建て替えが実現した事例は244件、約1万9000戸にとどまる。

 防災上の懸念があるマンションには、建て替え要件の一層の緩和や、合意作りを後押しする仕組みを検討すべきではないか。

 適切な管理・運営を難しくする新たな問題もある。投資用に買う外国人が増え、所有者で作る管理組合の活動に支障が出ているケースがある。タワーマンションのような大規模物件では、管理組合の運営に無関心な人も多い。

 維持・管理の重要性を理解してもらうことが不可欠だ。

 水害への備えも課題となる。台風19号による浸水で地下の配電盤が故障し、停電や断水が長引いたタワーマンションがあった。

 大事な資産をいかに守るか。マンションの防災力を点検し、早めに手を打つことが求められる。

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880938 0 社説 2019/11/05 05:00:00 2019/11/05 05:00:00

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