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就職氷河期世代 再挑戦できる機会を増やそう

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 就職難に見舞われた不遇の世代が再挑戦できる機会をいかに増やすか。官民が知恵を絞り、安定した就労につなげることが大切である。

 政府が、いわゆる就職氷河期世代への支援を本格化させている。年内に行動計画をとりまとめ、2022年度までの3年間で集中的に取り組む。

 深刻な人手不足を背景に、企業の採用意欲はなお高い。このチャンスを逃さないよう、政府は早期に対策を講じる必要がある。

 氷河期世代は、バブル崩壊で企業が新卒採用を抑えた1993~2004年ごろに学校の卒業期を迎えた。この時、正社員として就職が決まらなかった人は多い。

 今は30歳代半ばから40歳代半ばの働き盛りになったが、アルバイトなど非正規雇用や無職の人は約400万人に上る。うち少なくとも50万人は、心ならずも非正規の仕事を続けている。こうした現状は放置できない。

 この世代が老後を迎える40年ごろ、65歳以上の人口は最多になる。手を打たないと、生活に困窮する高齢者が増え、生活保護など社会保障費の増大が見込まれる。

 氷河期世代への支援には、雇用の安定や処遇改善を通じて、経済を活性化させる意味もある。

 政府は今年6月にまとめた支援プログラムで、3年間で正規雇用を30万人増やす目標を掲げた。

 具体的には、人手不足が続く建設や運輸、IT業界などへの就職を念頭に、重機やパソコン操作などの資格取得を促す。ハローワークに専門窓口を設置し、就職から定着まで継続して支援する。

 重要なのは、施策の実効性を高めることである。就労を希望する人のニーズを把握し、適切な企業に紹介する。企業が受け入れ態勢を整えるよう促す。こうしたきめ細かな対応が求められる。

 日本では、新卒一括採用や年功序列などの雇用慣行が根強く、労働市場の流動性が低い。多様な人材の活用に向けて、企業の意識改革こそが欠かせまい。

 兵庫県宝塚市が氷河期世代を対象に行った正規職員の採用試験では、3人の募集枠に約1800人が応募した。安定した仕事に対する高いニーズを裏付けた。

 安倍首相は、国家公務員の中途採用を増やすよう指示した。国の関係機関や他の自治体にも取り組みを広げるべきだ。

 氷河期世代には、職場のトラブルなどで、ひきこもり状態になった人もいる。自治体や民間団体が連携し、支援を充実させたい。

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946282 0 社説 2019/12/12 05:00:00 2019/12/12 05:00:00

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