日韓首脳会談 文政権は事態の収拾に動け

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 日韓関係を立て直すには、韓国政府が国家間の合意を守り、事態の収拾に動くことが重要だ。

 安倍首相と韓国の文在寅大統領が、訪問先の中国で会談した。「元徴用工(旧朝鮮半島出身労働者)」の訴訟問題を契機に両国関係が冷え込んで以降、初めてとなった。

 首相は「日韓は重要な隣国同士だ。関係を改善しなければならない」と語った。文氏も日韓について「決して離れることはできない関係だ」と応じた。

 日韓関係の重要性について認識を共有し、対話の継続で合意したことは評価できる。

 首相は、日本企業に元徴用工への賠償を命じた韓国最高裁判決について「日韓の法的基盤の根本にかかわる問題だ」と指摘した。韓国側の責任で解決策を示すよう求めた。文氏は「早期に解決を図りたい」と述べるにとどめた。

 日韓請求権・経済協力協定は、請求権問題の「完全かつ最終的な解決」を定めている。韓国歴代政権も、元徴用工の請求権が協定の対象だとの立場を取ってきた。

 日本企業への請求権行使を認めた判決が協定に反するのは明白だ。韓国政府には、国際法違反の状態を解消する責任がある。

 韓国の国会議長は、日本企業の賠償支払いを回避するために、基金を設立する法案を国会に提出した。基金には日韓の企業、個人などから寄付を募り、原告らに慰謝料を支給する内容だ。

 原告団は加害者の責任を免罪するものだと反発している。基金を利用しない原告によって、差し押さえられた企業の資産が現金化される可能性は残る。これでは問題解決の決め手にはなるまい。

 司法や立法府に任せるのではなく、韓国政府が主体的に取り組まなければならない。

 文氏は会談で、韓国への輸出手続きを厳格化する日本の措置について、解除を求めた。

 日本の対応は、韓国の審査体制や法整備の不備が理由である。文氏の要求は筋が通らない。

 まずは、韓国が管理体制を改善し、日本から輸入した物資が適正に扱われていることを実績として示す必要がある。

 北朝鮮は弾道ミサイルの発射実験を繰り返し、情勢は緊迫の度合いを強めている。首相は、北朝鮮の非核化に向けて「日韓、日米韓が緊密に連携することが重要だ」と指摘し、文氏も賛同した。

 文政権は北朝鮮への融和的な姿勢が目立つ。日米との協力体制に綻びを生じさせてはならない。

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970471 0 社説 2019/12/25 05:00:00 2019/12/25 05:00:00

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