秋元議員逮捕 IR巡る疑惑の徹底解明を

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 カジノ参入を巡る不透明な金の動きが明らかになった。疑惑の徹底解明が求められる。

 東京地検特捜部が、秋元司衆院議員を収賄容疑で逮捕した。カジノを含む日本の統合型リゾート(IR)事業への参入を目指していた中国企業側から、現金300万円などの賄賂を受け取った疑いがある。

 中国企業の日本法人の元役員らが無届けで国内に多額の現金を持ち込んだ疑いがあり、特捜部が捜査していた。この現金の一部が、秋元容疑者側に渡された可能性があるという。元役員ら3人も贈賄容疑で逮捕された。

 秋元容疑者は逮捕前、ツイッターで「不正には関与していない」と主張していた。現職の国会議員が逮捕されるのは約10年ぶりだ。特捜部は、証拠に基づく適正な捜査に努めてもらいたい。

 秋元容疑者は現金を受け取ったとされる2017年9月当時、IR担当の内閣府副大臣だった。IRの実現を目指す超党派議員連盟のメンバーでもあった。

 副大臣当時、中国・深センにある贈賄側の企業の本社を訪問していた。この企業がIR参入を検討していた北海道留寿都村を家族で訪問し、旅費や宿泊費を企業に負担させた疑いも持たれている。

 担当副大臣として、職務と関連する企業との距離があまりにも近すぎる。癒着を疑われても仕方がないのではないか。

 中国企業側はどのような狙いで秋元容疑者に接触し、提供したとされる現金の趣旨は何だったのか。IR事業を巡って行政がゆがめられた事実がなかったかについても、調べを尽くす必要がある。

 賭博を行うカジノを中核としたIRは、東京五輪後の成長戦略の柱として政府が導入を推進してきた。国内で最大3か所にカジノの設置を認めるIR実施法が18年に制定され、20年代半ばの開業を目指して準備が進められている。

 外国人観光客の増加や地域経済の振興につながるとして、大阪府・市や横浜市など複数の自治体が誘致を表明している。今後は誘致活動の活発化が見込まれる。

 気がかりなのは、IR事業への参入を目指す海外企業などから、自治体への営業活動が盛んに展開されていることだ。

 IR事業への投資規模は、多い所で1兆円超と見込まれる。巨額の資金の一部が、行政への不適切な働きかけなどに使われることがあってはならない。自治体など行政側は、事件を機に業者との関係について襟を正すべきだ。

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972103 0 社説 2019/12/26 05:00:00 2019/12/26 05:00:00

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