訪日客伸び鈍化 五輪をテコに再加速したい

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 2020年東京五輪・パラリンピックを機に、訪日外国人客の伸びを再加速させたい。

 19年の訪日客数は3188万人と、前年比で2・2%増えた。7年連続で過去最高を更新したが、増加率は18年の8・7%から大幅に鈍化した。日韓関係の悪化による韓国人客の減少が響いた。

 政府は20年に4000万人とする目標を掲げる。達成には、25%超の伸びが必要だ。官民挙げて「もう一工夫」したい。

 国・地域別では、中国、台湾、韓国、香港を中心にアジアからの訪日客が8割程度を占める。欧米などの客も増やし、地域的なバランスを取ることが望ましい。

 ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会では、期間中に英国、ニュージーランドなど参加国から大勢の観戦客が訪れた。五輪はさらに参加国が多い。このチャンスを生かさない手はない。

 課題の一つは、夜も観光を楽しめるナイトタイムエコノミー(夜間経済)の充実だ。博物館や美術館、観光施設は閉館が早い。夜のイベントも海外より見劣りし、訪日客に不満が強いという。

 世界主要都市の夜間経済は、ロンドンで約3・7兆円、ニューヨークは約2・1兆円の規模に達する。オペラやミュージカルを始め、夜の楽しみに事欠かない。

 政府は20年に訪日客の消費を8兆円にする目標を示しているが、18年は4・5兆円だ。夜の観光充実で消費拡大が期待できよう。

 政府は、博物館などの開館時間の延長を促すほか、夜間のライトアップやイベントなどを補助金で支援する。国土交通省と大阪メトロは、訪日客らの需要を調べるため、終電を午前2時台まで延長する実証実験を行う。

 地方では、地場産品を売りにする飲食店巡りを企画するなど、地域ぐるみの活動が有効だろう。

 時間がかかると不評な出入国手続きも改善の余地がある。空港の入国審査について、政府は顔認証ゲートの設置などで待ち時間を20分以内にすることを目指す。テロ対策に万全を期しつつ、最新技術を駆使して利便性を高めたい。

 宿泊施設の不足が懸念される五輪では、開催期間中に限り観光客の民家への宿泊を認める「イベント民泊」の活用が注目されている。ラグビーW杯でも4会場周辺で実施され、外国人が利用した。

 政府は要件を緩め、住民と外国人が交流するホームステイ型の民泊を広げる意向だ。円滑に進むようPRに努めてほしい。

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1004245 0 社説 2020/01/17 05:00:00 2020/01/17 05:00:00

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