代表質問 野党は将来展望を明確に示せ

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 安倍首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が始まった。

 半世紀ぶりに五輪が開催される節目だ。国の針路について、与野党は骨太の論戦を展開すべきである。

 立憲民主党の枝野代表は、自らが政権を担う場合の方向性として、「支え合う安心」や「豊かさの分かち合い」を掲げた。

 所得の再配分を重んじ、より手厚い社会保障を目指す考えだ。経済成長を重視するアベノミクスへの対立軸を示したと言える。

 枝野氏は具体策として、保育士や介護職員の賃金引き上げなどを列挙した。税収を確保するため高所得者への課税強化などを挙げたが、働く意欲をそぎ、活力を失わせる懸念は拭えない。

 人口が減少する中で、経済のパイをどう拡大するのか。枝野氏は、技術革新など、説得力のある成長戦略を示さなければならない。

 首相は「成長と分配の好循環を強化し、賃上げが行き渡るよう全力を尽くす」と述べた。デフレ脱却は道半ばである。与野党は、力強い成長を実現する方策について議論を深めてもらいたい。

 枝野氏が質問で、外交や安全保障政策について、展望を示さなかったのは物足りない。

 北朝鮮の核の脅威は減じておらず、強権主義を強める中国は米国との対立を深める。国際情勢を直視し、対処策を議論すべきだ。

 枝野氏が多くの時間を割いたのは、首相主催の「桜を見る会」の問題など政府・自民党の不祥事だ。「安倍政権の利権、私物化、隠蔽いんぺい体質」と批判した。

 桜を見る会は、安倍内閣の下で招待者が膨れあがり、名簿など公文書のずさんな管理が明らかになった。行政への国民の信頼を揺るがしかねない。再発防止策の徹底が求められる。

 カジノを中核とする統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件で、IR担当副大臣だった衆院議員が起訴された。首相は「重く受け止めている」と答弁した。カジノへの国民の視線は厳しい。

 政府は、IRの基本方針の決定を先送りする。癒着防止のため、行政と事業者の接触を制限する案も出ている。基本方針の内容を慎重に検討する必要がある。

 国民民主党の玉木代表は、憲法改正に関し、自衛隊の根拠規定を追加する自民党案の取り下げを求めた。「論理的整合性がとれていない」と指摘した。

 批判に終始せず、自衛隊のあり方をどう考えるのかを国会で具体的に論じねばならない。

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1014699 0 社説 2020/01/23 05:00:00 2020/01/23 05:00:00

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