日中関係 肺炎の拡大阻止へ協力深めよ

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 猛威をふるう感染症を抑え込むため、日中両国が協力して対処することが欠かせない。

 茂木外相は訪問先のドイツで、中国の王毅外相と会談し、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、緊密に連携していくことで一致した。王氏は、日本からのマスク提供などの支援に謝意を示した。

 中国本土での感染者数は7万人を超え、死者も増えている。深刻な状況である。

 日本国内の患者は当初、中国からの帰国者や中国人観光客に接触した人らに限られていた。今月に入って、中国への渡航歴が確認されていない人の感染例が相次いでいる。国内で感染が広がり、新たな段階に差し掛かっている。

 日中は、経済活動や人的交流など、結びつきが強い。双方が知見を持ち寄り、感染拡大に歯止めをかけねばならない。

 王氏はドイツでの講演で、中国の感染状況について「夜明けが見えてきた」と語った。都市の封鎖などの取り組みを説明し、各国の理解を得る狙いなのだろう。

 国際社会が中国に求めているのは、楽観的な見通しを示すことではなく、各国の防疫体制の整備に役立つ情報の発信である。

 日本は様々な機会を通じて、積極的な情報開示を中国に求め、対策の徹底を促す必要がある。

 世界保健機関(WHO)の専門家チームが中国入りした。感染の広がり具合や患者の症状などについて調査を進める。発症の仕組みを解明し、治療法を確立するために、国際的な協力体制を構築することが重要だ。

 日本政府はこうした取り組みを後押ししていくべきである。

 両外相は、4月に予定する習近平国家主席の国賓来日について、準備を続けることを確認した。

 国家主席が国賓として来日するのは、2008年以来となる。日中関係を発展させる節目として、両政府は重視してきた。

 中国では、例年3月に北京で開催している全国人民代表大会の延期が検討されている。落ち着いた環境で日中の首脳が会談を行うことができるか。両国政府は慎重に見極めねばならない。

 看過できないのは、中国公船が沖縄県の尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返し、日本の主権を脅かしていることである。

 日本との関係改善を強調しながら、挑発を重ねるのは理解しがたい。日本国民の対中感情は一段と悪化しよう。習政権はそのことを認識し、自制すべきだ。

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1058501 0 社説 2020/02/18 05:00:00 2020/02/18 05:00:00

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