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緊急事態宣言 「都市封鎖」との誤解をとけ

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 国が緊急事態を宣言した場合に、どういう措置がとられるのか。政府は事前に分かりやすく説明し、国民の理解を求めていくべきである。

 新型コロナウイルスの感染が急拡大すれば、安倍首相は、改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づき、対象区域を定めて緊急事態を宣言する可能性がある。

 注意すべきなのは、中国・武漢市のような都市封鎖が想定されているわけではないことだ。欧米などで実施されている外出禁止や店舗の閉鎖も行われない。

 緊急事態宣言が発令されると、知事は住民に外出自粛を要請できるが、強制力はない。

 学校や大規模な集会場などの使用制限や停止を要請し、応じない場合は指示できる。ただ、罰則はなく、小規模な施設や店は基本的に対象外だ。直ちに鉄道や道路の交通が止まるわけではない。

 特措法とは別に、感染症法は、汚染された場所で交通の制限・遮断を可能としているが、あくまで消毒作業のためだ。

 多人数の会食や不特定多数が集まるイベントは避けねばならない。とはいえ、日常の買い物や散歩などは差し支えなかろう。

 先月は、東京都の小池百合子知事の外出自粛要請を受け、各地で食料品の買いだめが起きた。外出が厳しく制限されるのではないかと不安にかられたとみられる。

 政府と自治体は、緊急事態宣言に伴う措置について、あらかじめ周知し、いざという時に混乱を生じさせないことが重要だ。

 小売りや物流などの業界とも連携し、食品や日用品の安定供給を維持しなければならない。

 一方、宣言で知事に強い権限が認められる部分もある。

 例えば、臨時医療施設を開設するため、土地や建物を所有者の同意がなくても使用できる。医薬品などの売り渡しを製造業者らに要請でき、従わない場合は強制収用も可能になる。重症者を救うための緊急措置と言えよう。

 緊急事態宣言が出る段階に至れば、医療体制の整備が最優先課題となる。東京都は、病床を確保する努力を続ける必要がある。

 厚生労働省は、重症者を治療できなくなるのを防ぐため、軽症者は自宅や宿泊施設で療養する仕組みに切り替える指針を示した。

 東京都は、自宅療養が難しい軽症者を受け入れる宿泊施設を準備している。民間ホテルなどを一棟借り上げる方針だ。前例のない措置だけに、関係機関と十分に調整することが求められる。

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1147088 0 社説 2020/04/04 05:00:00 2020/04/04 05:00:00

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