高校スポーツ 成果を披露する場設けたい

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 新型コロナウイルスの感染拡大が完全に収束していない状況で、高校球児の安全を考えた上での判断だろう。

 日本高校野球連盟が、8月に甲子園球場で開催を予定していた全国高校野球選手権大会の中止を決めた。「夏の甲子園」の中止は戦後では初めてだ。

 事前に全国約250球場で行われる地方大会での感染リスクを、完全になくすのは難しい。長期間の休校や部活動の停止に伴い、けがの心配もつきまとう。

 全国から集まる代表校は、集団での宿泊の後、地元に戻る。万が一、大会で感染すれば、地方に拡散する危険がある。7~8月は、学習の遅れを取り戻すため、多くの高校で授業が予定されており、学業への支障も懸念される。

 大会を中止するのはやむを得ない選択だったと言える。

 中止に追い込まれた高校スポーツは野球だけではない。柔道、剣道の大会のほか、トップアスリートへの登竜門とされる全国高校総体も開催されない。

 高校生は厳しい練習を重ね、自粛生活にも耐えてきた。夢の舞台への道が閉ざされた無念は察して余りある。落胆は大きいだろうが、これまでの努力は将来、必ず生きる時が来ると信じてほしい。

 「夢や目標がなくなった時、絶望や虚無感を覚えたのは、君が本当に真剣だったからだ」

 五輪に3大会連続出場を果たした陸上の末続慎吾選手は、高校生アスリートに向けて、そんなメッセージを寄せた。

 高校総体の中止を受け、全国高等学校体育連盟は、生徒を応援する取り組みを始める。サッカーやバレーボールの元日本代表選手らが自身の経験を伝えるオンライン授業を配信する試みだ。

 生徒たちの中には、高校を最後に競技生活から離れる人もいる。可能な範囲で、これまでの努力の成果を披露できるような機会を設けることを検討してはどうか。

 鳥取県では野球や総体などの代替大会が夏に開かれる予定だ。一部の試合はネットで中継する。佐賀県は県高校総体で行われる予定だった競技のうち、多くを6月に実施することを目指している。

 無論、開催の実現には感染を防ぐ対策が欠かせない。現在、多くの競技で、感染予防の指針が示されていない。競技団体で手がかりとなるガイドラインを策定することが求められよう。

 競技ごとの特性や、地域の感染の収束状況を見極めつつ、代替措置の実現を模索してほしい。

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1237538 0 社説 2020/05/24 05:00:00 2020/05/24 05:00:00

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