在留邦人支援 機動的な対処で安全確保を

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 グローバル化の進展に伴い、海外に滞在する日本人は増えている。政府は、安全を守る対策を強化する必要がある。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各国で国境封鎖や航空便の運休が相次いだ。外出が制限され、日常生活の維持が難しくなった地域も少なくない。

 政府は、在留邦人に情報を伝達し、帰国の相談に応じてきた。希望する人のうち、これまでに約1万人が帰国を果たした。

 各国の連携も進んでおり、日韓両国は、互いのチャーター機に両国民を同乗させ、アフリカなどからの退避に活用している。

 世界に広がったウイルス感染は、収束にはほど遠い。政府は引き続き、帰国支援や情報伝達に力を注いでもらいたい。

 海外で暮らす日本人は30年で倍増し、2018年時点で139万人に上る。昨年1年間で、旅行や仕事で海外に渡航した人は、延べ2000万人に達した。

 治安や法制度は日本と異なり、衛生環境や医療水準が低い国も少なくない。海外にいる日本人を保護し、活動を支援することは、国の重要な役割である。

 外務省はコロナ対応を踏まえ、今年度補正予算で、邦人保護の強化策に35億円を計上した。

 緊急対応にあたる臨時チームを拡充する。在外公館がない地域で邦人に危機が迫った際、近隣の大使館や本省職員が駆けつける。事前に職員を登録し、交通手段を確保する手順などの研修を行う。

 最初に大流行が起きた中国湖北省には領事館がなく、北京大使館の職員らが陸路で現地に入った。今回の事態を教訓に機動的に対処する態勢を整えておくべきだ。

 メールで安否を確認する仕組みも強化する。国ごとに送るシステムを改め、複数の国・地域にいる日本人に一斉に発信できるようにする。邦人の状況を迅速に把握し、支援策を講じることが重要だ。

 海外では「自らの身は自分で守る」のが基本である。渡航者一人ひとりが滞在国の安全情報に注意を払い、危険を避ける行動を取ることが求められる。

 外務省は14年から、短期の海外旅行者向けにメールサービス「たびレジ」を導入している。現地の最新情報を日本語で提供する。緊急時には、安否確認など、登録者と在外公館をつなぐ重要な連絡手段にもなっている。

 登録者は少しずつ増え、今年2月時点で650万人に上る。政府は制度に関する広報を強化し、登録を粘り強く促すべきだ。

無断転載禁止
1238752 0 社説 2020/05/25 05:00:00 2020/05/25 05:00:00

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

東京都知事選2020特集ページ
一緒に読もう新聞コンクール

新着クーポン

NEW
参考画像
800円650円
NEW
参考画像
ご宿泊のお客様にコーヒー1杯サービス
NEW
参考画像
2000円1800円
NEW
参考画像
1100円550円
NEW
参考画像
790円720円

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
The Japan News
発言小町
OTEKOMACHI
ささっとー
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
挑むKANSAI
読売新聞社からのお知らせ