地銀決算減益 厳しくとも地域支える自覚を

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 地方銀行の経営は厳しいが、新型コロナウイルスの感染拡大で役割の重要性は増している。地域経済を支える本来の務めを果たすべきだ。

 上場する地銀78社の2020年3月期決算で、7割以上が減益か赤字となった。21年3月期の見通しも減益予想が7割を占める。

 日本銀行の金融緩和などによる超低金利で、融資の利ざやが縮小したことが主因だ。人口減と高齢化で地方経済の疲弊も進む。

 そこに新型コロナが追い打ちをかけた。訪日外国人の激減で、地方の観光業や飲食業は苦境に陥っている。貸し倒れに備えた引当金などの負担も膨らむ。

 だが、苦しい中でも地銀は地元の企業を支え、地域経済の崩壊を防ぐ役目を負っていることを忘れてはならない。当面は、融資先からの返済猶予や金利減免などの要請に柔軟に応じてほしい。

 政府は新型コロナ対策として、中小企業向けの実質無利子・無担保融資を、地方銀行などでも受けられるようにした。政府系金融機関の窓口がパンクしたためだ。

 日銀もこの制度の後押しを目的に、金融機関向けの新たな資金供給策を決めた。地銀は円滑な融資の窓口として、中小企業の資金繰りを支援する必要がある。

 一方、貸し倒れが相次いで地方銀行が資本不足に陥れば、「貸し渋り」などが広がり、企業金融が目詰まりを起こしかねない。

 政府は、地銀の自己資本が大きく目減りした場合には、資本注入に踏み切るべきである。

 政府は、地銀などに公的資金を注入するための金融機能強化法を改正する方針だ。申請期限を22年3月末から4年延長し、注入の際に求める収益目標の提示や経営体制見直しを不要とする。金融機関が申請をしやすくする狙いだ。

 無論、地銀自身の経営改善に向けた自助努力が欠かせない。まずは店舗網の統廃合や人員の再配置など、業務の効率化で経費を削減することが重要だ。

 再編も有力な選択肢となろう。国内に地銀は100行以上がひしめき、過当競争の状態にある。

 地銀の再編を促す独占禁止法の特例法が年内にも施行される。

 これまで、再編によって地域内でのシェア(市場占有率)が高まる場合には独禁法の審査がハードルとなっていた。10年間の時限措置で、一定の条件を満たせば独禁法の適用から外す。

 コロナショックを機に、地銀各行には、再編や経営統合の可能性を再検討してもらいたい。

無断転載禁止
1249386 0 社説 2020/05/30 05:00:00 2020/05/30 05:00:00

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

一緒に読もう新聞コンクール

新着クーポン

NEW
参考画像
お食事処ご利用2,000円以上で5%割引
NEW
参考画像
800円650円
NEW
参考画像
ご宿泊のお客様にコーヒー1杯サービス
NEW
参考画像
2000円1800円

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
The Japan News
発言小町
OTEKOMACHI
ささっとー
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
挑むKANSAI
読売新聞社からのお知らせ