コロナ対応病院 経営危機の回避へ支援を急げ

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 新型コロナウイルスの感染拡大が、病院の経営を圧迫している。診療体制が揺らがないよう政府は支援を急ぐべきだ。

 厚生労働省は、コロナ患者の受け入れに関し、医療機関に支払う診療報酬を引き上げる特例措置を決めた。治療の実態や症状の特徴を踏まえた適切な判断と言えよう。

 コロナ重症患者に対応する病院について、1日あたり8万~14万円の集中治療室(ICU)の入院料を通常の3倍に引き上げた。

 4月に倍増させたのに続き、再引き上げに踏み切った。重症者の治療に必要な人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO)を使う現場では、3倍以上の人手がかかることなどを考慮した。

 日本病院会など3団体の調査によると、コロナ感染患者を受け入れている全国の339病院で、4月の収入が前年に比べて12%減った。受け入れ病院の8割近くが赤字だったという。

 院内での感染を避けるため、外来や手術など一般の診療を制限せざるを得ず、患者数が大幅に減ったことが要因だ。医師や看護師らを手厚く配置する費用がかさみ、経営は厳しさを増している。

 コロナ治療の最前線にある病院が減収となっている現状は、看過できない。再流行に備え、政府はこれらの医療機関の支援に優先して取り組むことが欠かせない。

 長期にわたるコロナとの戦いには、患者の急増に対処できる医療体制を整えることが大切だ。一時は逼迫ひっぱくした病床の確保や資機材の調達を進めなければならない。

 政府は第2次補正予算案に、医療機関などを支援するための交付金2兆円超を盛り込んだ。対象事業のメニューは多岐にわたる。

 例えば、コロナ専用病棟を設けた場合、空いている病床にも補助金を支払い、急な入院に備える。小児科や産科で、部屋の外にウイルスを出さない陰圧装置の設置費用を援助する。医療従事者らに最大20万円の慰労金を支給する。

 重要なのは、病院の経営を安定させ、医師や看護師らの疲弊を和らげることだ。都道府県は地域の実情を踏まえ、より緊急性の高い施策を実施してもらいたい。

 コロナ受け入れ病院以外でも、経営悪化に直面する医療機関や介護事業所が少なくない。感染を警戒して受診や利用を控える人が増えているためだ。

 政府は、必要な医療や介護サービスを維持できるよう、緊急融資などを充実させ、運営を下支えすることが求められる。

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1260370 0 社説 2020/06/05 05:00:00 2020/06/05 05:00:00

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