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子の養育費 貧困招く不払いを解消せよ

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 子どもの成長を支えるのは親の責務である。両親の離婚が子どもの困窮を招かないよう、養育費の不払いをなくす対策を急がねばならない。

 法務、厚生労働両省が、養育費の不払い解消に向けた検討を始める。支払わない親から強制徴収する制度の創設を目指し、行政による立て替え払いの実現も探る。

 離婚は年間20万組を超え、このうち未成年の子がいる夫婦は6割を占める。子どもが自立するまでにかかる費用は、離婚後も親が分担して支払う義務がある。だが母子家庭の場合、養育費を受け取っている割合は24%にとどまる。

 養育費の不払いは本来、当事者間で解決すべきだが、自助努力には限界がある。離婚という親の事情で、子どもが経済的な不利益を被らないよう、政府が取り組む意義は大きいと言えよう。

 導入が検討される制度には、課題も少なくない。強制徴収する場合、相手の住所や収入を把握するのが難しいケースがある。立て替え払いは、回収できないと納税者の負担となる。きちんと払っている親の意欲もそぎかねない。

 まずは、各制度の利点と課題を整理することが不可欠だ。

 養育費を受け取れない親が民間の保証会社と契約し、督促や回収を代行してもらう事業もある。仙台市などは、その際の保証料を補助している。兵庫県明石市は1か月の不払い分を立て替え、相手に督促する制度を始める。

 支払わずに逃げ回るような不誠実な行為を許してはならない。政府は、こうした自治体の先進的な試みを参考にしながら、確実に養育費を確保できる制度の設計に取り組んでほしい。

 そもそも、養育費の分担を話し合わずに、離婚してしまう夫婦が多いことも見過ごせない。

 2012年施行の改正民法は、離婚時に養育費についてきちんと定めることを求めているが、3割以上の夫婦は決めていない。それでも離婚届が受理される仕組みになっているためだ。

 海外には、養育費の合意がない場合、協議離婚を認めていない国もある。自民党は、同様の制度の導入を政府に提言した。検討に値するのではないか。

 離婚時の取り決めを徹底するには、養育費の重要性を広く認識してもらうことが前提になる。

 政府や自治体は、養育費の決め方や不払いへの対処法の周知に力を入れるべきだ。取り決めが守られるよう、合意内容を自治体が確認するルールも必要だろう。

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1270759 0 社説 2020/06/11 05:00:00 2020/06/11 04:06:34

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