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ミサイル防衛 高まる脅威に備え代替策急げ

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 費用対効果を重視し、防衛装備を見直すのはやむを得まい。ミサイルへの対処能力をどう強化するか、代替策の検討を急ぐ必要がある。

 防衛省が、地上配備型迎撃システム「イージスアショア」の導入手続きを停止すると発表した。事実上の計画断念だろう。

 イージスアショアは、北朝鮮の弾道ミサイルなどを迎撃するため、2025年度に秋田、山口両県に配備し、2基で全土をカバーする計画だ。多数のミサイルの同時攻撃に備える狙いである。

 河野防衛相は、山口県で迎撃ミサイルを発射する際、推進装置が自衛隊の演習場外に落下する恐れが排除できない、と説明した。安全性を担保するためのシステム改修には、数千億円がかかる。

 イージスアショアの経費は、本体2基とミサイルなどで約7000億円に上り、高額過ぎると批判を受けた。計画停止は、これ以上の支出は困難との判断からだ。

 両県では、配備への反発が強まっていた。防衛省が昨年行った調査で、地形の縮尺を誤るミスなどを繰り返したことが大きい。

 政府は、高性能レーダーの開発費などで、既に1700億円以上の予算を投じている。見通しが甘かったと言わざるを得ない。防衛省は猛省すべきだ。

 重要なのは、安全保障上の脅威に対して、説得力のある対処策を打ち出し、着実に能力を向上させていくことである。

 政府は、弾道ミサイル防衛のため、イージス艦を増強し、来年には8隻とする計画だ。日本海に常時配置し、即応できる態勢を整えることが欠かせない。

 米軍は、日本海にイージス艦を展開するほか、早期警戒衛星でミサイル発射を探知する任務を担っている。自衛隊と米軍の共同対処能力を高めたい。

 北朝鮮は、日本を射程に収める約1000発のミサイルを配備しているとされる。昨年は、変則的な軌道の新型ミサイルを発射した。中国は、人工知能を搭載した無人機や、音速の5倍以上で飛行する極超音速兵器を開発中だ。

 新型ミサイルの迎撃に向け、自衛隊は当面、既存の地対空誘導弾を改修して対処する。無人機はレーザーで無力化する方針だ。研究を重ねることが求められる。

 米政府を通じて最新鋭の装備を購入する対外有償軍事援助は、米国が価格決定の主導権を持っており、高額になりがちだ。政府は米国と粘り強く交渉し、調達費用の低減を目指さねばならない。

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1281951 0 社説 2020/06/17 05:00:00 2020/06/17 05:00:00

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