通常国会閉幕 閉会中審査を積極活用せよ

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 国難を乗り越え、どんな社会をつくるのか。そうした骨太の論戦が展開されたとは言い難い。

 通常国会が閉幕した。新型コロナウイルス対策の審議に多くの時間を割いた。

 感染拡大を踏まえ、与党と主要な野党が協力し、緊急事態宣言の根拠である改正新型インフルエンザ対策特別措置法や、2020年度の1次、2次の補正予算を成立させたことは評価できる。

 特措法に基づく休業要請には多くの人が協力した。爆発的な感染拡大を抑えることはできたが、経済への影響は深刻だ。国民生活を支える予算は欠かせない。与野党が協調し、危機への対策を的確に講じることが大切である。

 残念なのは、旧態依然とした与野党対立が目に付いたことだ。

 立憲民主党など野党は、感染拡大の初期まで、安倍首相主催の「桜を見る会」の問題を延々と追及し続けた。その後は、補正予算に盛り込まれた持続化給付金などの事務委託費が高額だと批判し、再委託や外注に焦点を当てた。

 建設的な提案よりも、内閣のイメージダウンを図ることを優先しているようでは、責任ある政党の役割は果たせまい。

 政府の対応にも疑問が残る。検察幹部の定年を延長する検察庁法改正案は、検察の政治的中立を脅かすという世論の批判を浴びた。二つの補正予算は、規模を重視した感が否めない。

 政権運営の長期化や、衆参両院で多数を占めているという「数の力」が、慢心につながっていないか。首相は緊張感を持って政策を遂行せねばならない。

 コロナ禍でも、企業の生産活動を再開する。デジタル化を推進し、感染症対策に生かす。安全保障政策を固めつつ、米中対立の中で、国際協調を主導する。

 与野党は山積する内外の課題を掘り下げて論じるべきだ。政府は閉会中審査に積極的に応じ、丁寧に政策を説明する必要がある。

 首相と野党党首による党首討論は開催されず、形骸化が進んでいる。党首討論は1回45分間のため、野党が長時間、首相を追及できる予算委員会を要求するためだ。

 首相や閣僚が国会に縛られ、国政にしわ寄せが出ていると言われて久しい。党首討論の活性化や危機時の審議のあり方を、与野党には真摯しんしに検討してもらいたい。

 衆院憲法審査会は、自由討議を1度行っただけだ。国民投票の利便性を高める国民投票法改正案を速やかに成立させ、本質的な憲法論議を行うことが求められる。

無断転載禁止
1284399 0 社説 2020/06/18 05:00:00 2020/06/18 05:00:00

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