北朝鮮の挑発 韓国は同盟重視に立ち返れ

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 軍事的な緊張を高め、経済支援などの見返りを得ようとするのは北朝鮮のじょうとう手段である。韓国は北朝鮮に対する融和政策を改め、米国との同盟の重要性を再認識すべきだ。

 北朝鮮が「軍事行動計画」を発表し、韓国との軍事境界線付近で演習を再開すると予告した。黄海上の境界線周辺では過去に、双方の軍事衝突が起きている。不測の事態への警戒が欠かせない。

 韓国と北朝鮮の当局者が常駐体制をとり、南北協力の象徴だった北朝鮮南西部・開城の共同連絡事務所も、北朝鮮は爆破した。

 金正恩朝鮮労働党委員長は2018年に韓国の文在寅大統領と首脳会談を行い、緊張緩和策で合意していた。一連の措置は、この成果の白紙化を意味する。

 北朝鮮が強硬姿勢に転じたのは、国内の苦境の表れだろう。

 国連安全保障理事会の経済制裁が解かれる見通しはない。新型コロナウイルス対策に伴う国境封鎖により、経済の生命線を握る中国との交易が大幅に縮小した。韓国が北朝鮮への経済支援に応じるよう圧力を加える意図は明白だ。

 今回の韓国敵視政策では、金委員長の妹の与正氏が前面に立った。実質的なナンバー2の地位に就いたのか。金委員長との役割分担を考えているのか。背景を分析する必要がある。

 文政権は、米国と歩調を合わせずに対北融和路線をとってきたツケを払わされたと言える。

 18年の南北首脳会談で合意した緊張緩和策や経済協力は本来、北朝鮮の核・ミサイル問題の進展と並行して進めるべきだった。

 北朝鮮が核を放棄しない以上、制裁は解除されず、南北協力事業の金剛山観光や開城工業団地の再開が実現しないのは当然だ。

 安全保障を軽視した南北対話はいずれ行き詰まるという事実を、文政権は直視せねばなるまい。

 北朝鮮が1950年に韓国に全面侵攻した朝鮮戦争の開戦から、25日で70年になる。53年の休戦協定締結後も、北朝鮮は軍事的挑発を繰り返してきた。

 2006年以降の核実験や弾道ミサイル発射を通じて、脅威のレベルは飛躍的に高まった。米韓同盟を弱体化させ、独裁体制の存続と統一をもくろむ戦略は、今も変わらないのではないか。

 恒久的な終戦と平和体制の構築にはほど遠い中、全面戦争の再発を防げたのは、在韓米軍と米韓同盟が機能しているからだ。米韓は引き続き、抑止力の強化に努めることが求められる。

無断転載禁止
1288753 0 社説 2020/06/20 05:00:00 2020/06/20 05:00:00

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

一緒に読もう新聞コンクール

新着クーポン

NEW
参考画像
800円650円
NEW
参考画像
ご宿泊のお客様にコーヒー1杯サービス
NEW
参考画像
2000円1800円
NEW
参考画像
1100円550円
NEW
参考画像
790円720円

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
The Japan News
発言小町
OTEKOMACHI
ささっとー
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
挑むKANSAI
読売新聞社からのお知らせ