デジタル広告 市場透明化へルール整備急げ

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 急拡大しているデジタル広告市場で、巨大IT企業の寡占化が懸念されている。取引企業や利用者を守るルール作りを急がねばならない。

 政府の「デジタル市場競争会議」が、インターネット上のデジタル広告の規制に向けた中間報告をまとめた。年内にも最終報告を出し、取引の透明化を促す関連法や制度の整備に乗り出す方針だ。

 IT企業が手がける検索サイトやSNSなどは、今や消費者に欠かせないインフラとなった。

 まずは、各社が社会的責任の大きさを自覚し、健全な市場の発展に努めることが重要である。

 大きな収益源のデジタル広告市場は2019年に2兆円を超え、初めてテレビ広告を上回った。

 市場では米グーグルと米フェイスブックが圧倒的な力を持つ。寡占による弊害は見過ごせない。

 グーグルは検索で8割近いシェア(占有率)を占め、利用者の年齢、性別やサイトの閲覧履歴といった膨大な情報を集めている。フェイスブックはSNSのデータから利用者の好みを把握する。

 それらを基に個人に「ターゲティング広告」を配信している。

 問題なのは、料金の決め方や表示の仕方などがブラックボックス化していることだ。

 IT企業は、掲載にかかる手数料を公表していない。無数のサイトのどこに、いつ広告が出たのかわからない場合がある。

 自社が運営するサービスサイトに優先的に表示して、収入を多く得る例もあったという。

 公正取引委員会の調査では、グーグルなどに対して、広告主らの半数前後が「開示される情報に不満がある」と答えた。

 透明性を高め、不公正な取引を排除することが不可欠だ。政府は、IT企業に手数料や価格決定の仕方などを明確に示すよう求め、第三者が表示回数をチェックする仕組みなどを考える必要がある。

 個人情報の扱いを含め消費者の保護も徹底してもらいたい。

 消費者庁の調査で、ターゲティング広告が「わずらわしい」と答えた利用者は約7割に達した。

 別の調査では、約4割の人がネットのサービスで企業に情報収集されているとの認識がなかった。規約に同意していても、企業の説明がわかりにくいからだろう。

 データ収集と使途について、IT企業が丁寧に周知するよう監視の枠組みを設けるべきだ。ターゲティング広告が出てくる初期設定を変え、希望者だけに配信する手法を検討してほしい。

無断転載禁止
1297111 0 社説 2020/06/24 05:00:00 2020/06/24 05:00:00

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